2007-04-30

日本テレビ「20年大河バラエティ!」

▼BNF氏のトレード環境について

  1. BNF氏は、いつもどおり楽天証券マーケットスピードを使っている。液晶モニターに「黒をバックに赤や黄色の文字」が映し出されているが、これがマーケットスピードの画面。
  2. 液晶ディスプレイは全部で5台。机の上にまず3台置いている。また、机の上にスチールシェルフ(スチールラック)を置き、その上にディスプレイを2台置いている。基本的には全てのモニターにマーケットスピードを映している模様。
  3. 正面に置いてあるモニターは、三菱製の19インチ型液晶ディスプレイMitsubishi Display Monitors | RDT197V(BK)である。他の液晶4台もおそらく19インチ型。
  4. 左側に机を置き、その机の上にノートパソコンを1台置いている。ノートパソコンの画面にもマーケットスピードを映している。
  5. 取引時間中、外国市場の動きも観察している。リアルタイム世界の株価指数と為替というウェブサイトを見て、韓国株、シンガポール株、中国株などの値動きを観察している。中でも中国株が一番重要と述べていた(当時は中国市場の値動きが日本市場に大きな影響を与えていた)。
  6. キーボードは5台。マウスはおそらく4個。
  7. パソコン本体は机の下に置いている。
  8. 机の上に電波時計を置いている。電波時計のメーカーはSEIKO。
  9. 取材当日BNF氏がマケスピで観察していた銘柄・・・楽天、新日鉄、住友金属工業、神戸製鋼所、日立、富士通
  10. 取材当日、NTTドコモ歩み値(あゆみね)を観察していた模様。

▼その他、この番組を見て、BNF氏について判ったこと

  1. BNF氏は番組内で、ジェイコム株大量誤発注事件の際、「ジェイコム株の取引でわずか16分の間に20億円儲けたジェイコム男」と紹介されている。
  2. 2007年4月時点での資産は165億円
  3. 注文は基本的に指値。
  4. 取材当日、200件の売買が成立
  5. 取材当日、100億円ぐらい売買して約3000万円の利益
  6. 楽天証券の手数料体系は「ワンショットコース」を選択している。
  7. 取材当日の昼食はカップうどん。ブランドは日清食品の「どん兵衛きつねうどん」。
  8. トレーディングルームは、都内某高級住宅街のマンションにある。
  9. マンションには20畳分のリビングあり。マンションの窓からは東京タワーやレインボーブリッジが一望できる。

▼BNFさん語録

B・N・F氏:(リアルタイム世界の株価指数と為替を見ながら、)日本の場中(取引時間中)でも韓国の株価がとかシンガポールの株価とか、あ、中国株いちばん見ていかなきゃいけないんで。

~~~場面転換、昼食風景へ~~~

B・N・F氏:(どんべいを食べながら、)昼飯は早く簡単に食べられるのがいいんですよね。あんまりお腹いっぱいになり過ぎるのも好きじゃないんで。株取引に集中できなくなっちゃうとイヤなんで。

~~~場面転換~~~

B・N・F氏:今日は100億円くらい売買して3000万円くらいの利益です。

記者:儲けは何に遣いますか?

B・N・F氏:お金はほとんど、家買ったくらいで他には使ってないです。お金使って何か欲しいとかそういうものは余りないんで。

記者:株をしていないときの過ごし方は?

B・N・F氏:まあ、ひきこもってることが多いんで、ネットやったり、うーん、テレビ見たりマンガ見たりとか。

2007-04-16

日経ビジネス

  • 最近はネットトレードで巨額の資金を蓄え、単独で市場に影響を与えられるような資産規模になった「巨大な個人」まで出てきた。
  • 代表格は 2005 年末、東証マザーズに上場した人材サービスのジェイコムの株を巡り、みずほ証券の誤発注に絡んで約 20 億円を儲けた小川拓也(仮名、ハンドルネーム BNF)だろう。
    2000 年秋にわずか 160 万円を持って本格的にネットトレードを始めたという小川は、ジェイコム事件の 2005 年に運用資産を一気に 100 億円に増やし、今はさらに 165 億円に積み上げているという。
  • 規模が大きくなった分、昨年からは東証 1 部の大型株を中心に売買するようになったが、口にするのは「上昇力のある強い銘柄が少なくなった」こと。
    だから、市場全体の強弱に目を向ける。
    例えば、米ニューヨークダウとナスダック市場の株価が上昇し、日経平均先物も上がれば、その日、日本の株式市場も強くなると予想する。
  • 「米国を中心にした外国人の資金が日本株に入りやすくなる」(小川)から、主力銘柄の中でも特に強いと思うものに買いの手を入れる。
    そこで鉄鋼株を検討する場合は、米国の US スチール株の動きも見る。
    そして上昇していれば、日本の鉄鋼株を買う確信を強める、といった方法で入るのだという。
  • 「全体の流れに乗る」売買法だが、ネットトレーダーの中からは「あそこまで大きくなると存在そのものが、株価を動かすことにもなるのでは」という声も漏れる。
  • 昨年 4 月 12 日にヘラクレスに上場した精密部品メーカー、クラスターテクノロジー。
    上場直後に株価が下落したところで小川は買いを入れ、翌日に再び上昇したところで売りを出したのだが、実はこの買いが大きすぎた。
    発行済み株式数の 5 % を超える株式を保有した格好になり、財務局に届け出が必要になってしまったのだ。
  • 小川には意図はなかったが、ちょうど小川の売りと同時に株価が下げたため、個人投資家の一部から「大量の売買が株価に影響を与えたのでは」といぶかるような視線を送られる結果となってしまった。
  • 東証 1 部の大型株ではこんなこともなさそうに見えるが、そうとも言い切れない。
    例えば小川も最近、しばしば売買する三菱重工業。
    3 月 1 日~ 4 月 5 日の 25 日間の平均出来高を元に小川の「力」を測るとそれがよくわかる。
  • 小川が、その総資産 165 億円をかけて、仮に 4 月 5 日の終値で買うとすると、平均出来高(6874 万株)の 31.7 % にも相当する。
    実際に小川がそんなことをするわけではないし、本当に買い進めれば株価が上がるから、31 % は無理な相談だが、それだけの力を持っているのは間違いない。
  • 小川ほどの規模ではないが、最近は 1 人で 10 億~ 20 億円もの運用資産を持つまでに大きくなった個人投資家も珍しくはなくなった。
    個人が市場と企業に及ぼす影響の大きさは、もはや無視できないものになりつつある。

2007-04-09

WEEKLY プレイボーイ

  • 長塚 智広 ども。
    競輪選手の長塚です。
    B・N・F 初めまして。
    以前、テレビで見たことがあるんですよ。
    自転車を漕ぎながら携帯でトレードしてるとこ。
    おもしろい人だなーって。
    長塚 ああ、あれはテレビの演出も入ってますから(笑)。
    それにしても 160 億円ってすごいですよね。
    まったく想像がつきません。
    B・N・F 自分でもよくわからないです。
    現金は配当でもらった 1 千万円が最高で、それ以上は見たことないですから。
    長塚 持ってても、置き場に困りますよね。
    B・N・F 邪魔ですね(笑)。
    あえて見ないようにしているってのもあるかな。
    現金を見ちゃうと実感が湧いてしまうじゃないですか。
    1 億円の実感を知ってしまうと、1 億円損した時にショックがでかくなってしまうんで。
    そうなると、どんどん臆病になってリスクが取れなくなるでしょ?
    長塚 わかります、それ。
    B・N・F だから、トレードの手法云々より、そういうメンタルな部分が実はけっこう重要なんですよ。
    ボクが株を始めたのは学生時代ですけど、年齢的に若かったってのもあるし、損したら就職すればいいや、くらいの軽い気持ちで始めた。
    これで食っていこうなんて思ったわけじゃなくて、とりあえずやってみようかな、と。
    だからリスクも取れたし、ただ楽しいだけだった。
    20 代で 1 億円くらい稼いだ人はいっぱいいると思うけど、それは精神的に楽だってのが大きいんじゃないかな。
    長塚 確か 160 万円の元手で始めたんですよね。
    楽しんでこれだけ増やせるんだからすごいですよ。
    B・N・F 2001 年頃はまだ株をやる人が少なくて、ライバルが全然いない状態だったんです。
    儲けるのが簡単だった。
    時期が良かったんですよ、新興市場がとにかく強くて。
    だから、その後、専業の投資家が増えたんですけどね。
    でも、楽しかったのは 1 億円くらいまでですかね。
    年齢的なものもあると思うんだけど、金額が大きくなるにつれて損する額も増えるわけだから。
    やっぱりキツイですよ。
    長塚 十分稼いだんだから、やめて他のことをすればいいのにって言う人もいるんじゃないですか。
    B・N・F 親なんかはずっと言ってますよ、2 億~ 3 億円くらいの時から。
    でも中毒みたいになってるようなところもあるし、儲けられるうちはやめられないんじゃないかな。
    例えば 1 億円儲けるチャンスがあるのにやらなかったら、1 億円損したことと同じになっちゃうでしょ?
    そういう思いを味わいたくないからやってる部分が大きい。
    長塚 1 億円くらいの損なら大したことじゃないんじゃないですか。
    B・N・F 1 億は 1 億ですからね。
    でもまあ、1 千万や 2 千万くらいの勝ち負けだと全然アドレナリンが出なくなったのは確かで、10 万、20 万の儲けで喜んでいた昔には戻れなくなってる。
    長塚 慣れちゃうんですね。
    B・N・F そう。
    少しずつエスカレートしていく。
    どんどん慣れていくから、感覚的にはあんまり変わらないんですよ。
    いきなり 80 億円を手にしたらうれしいけど、160 億円が 80 億円になったら「160 億あったのに」って思いながら生きていくわけで、あんまり幸せな気持ちになれない。
  • 長塚 そんな贅沢な悩みを抱えてみたい週プレの若い読者に、株に関してのアドバイスをしてほしいんですが。
    B・N・F そういうの、あんまり意味ないと思うんですよ。
    ボクはスイングトレードがメインですけど、短期で勝っている人もいれば、長期で勝つ人もいる。
    どれが正解ってのはないし、要するに自分に向いているやり方を見つけないと意味がないでしょ?
    長塚 ボクらスポーツ選手が、自分に合ったフォームを見つけないと意味がないってのと同じですか。
    B・N・F そう。
    イチローが「ボクのフォームはこうです」ってアドバイスしても役に立たないじゃないですか。
    あえて言うなら、先ほども触れたようにメンタルな部分ですよね。
    精神的に楽な状態でいかにリスクを取れるか。
    30 代で妻子がいて、月 30 万円稼がなきゃ……なんてプレッシャーの中でやってると、そのノルマを達成するために月末に無理な売買をしたりして結局負ける。
    市場は自分の都合では動かないですから。
    できるだけそういう都合を持ち込まず、フリーな状態でやるのが実はすごく大切なことだと思いますね。
    長塚 なるほど、そのとおりだと思います。
    今日はどうもありがとうございました。