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長塚 智広
ども。
競輪選手の長塚です。
B・N・F
初めまして。
以前、テレビで見たことがあるんですよ。
自転車を漕ぎながら携帯でトレードしてるとこ。
おもしろい人だなーって。
長塚
ああ、あれはテレビの演出も入ってますから(笑)。
それにしても 160 億円ってすごいですよね。
まったく想像がつきません。
B・N・F
自分でもよくわからないです。
現金は配当でもらった 1 千万円が最高で、それ以上は見たことないですから。
長塚
持ってても、置き場に困りますよね。
B・N・F
邪魔ですね(笑)。
あえて見ないようにしているってのもあるかな。
現金を見ちゃうと実感が湧いてしまうじゃないですか。
1 億円の実感を知ってしまうと、1 億円損した時にショックがでかくなってしまうんで。
そうなると、どんどん臆病になってリスクが取れなくなるでしょ?
長塚
わかります、それ。
B・N・F
だから、トレードの手法云々より、そういうメンタルな部分が実はけっこう重要なんですよ。
ボクが株を始めたのは学生時代ですけど、年齢的に若かったってのもあるし、損したら就職すればいいや、くらいの軽い気持ちで始めた。
これで食っていこうなんて思ったわけじゃなくて、とりあえずやってみようかな、と。
だからリスクも取れたし、ただ楽しいだけだった。
20 代で 1 億円くらい稼いだ人はいっぱいいると思うけど、それは精神的に楽だってのが大きいんじゃないかな。
長塚
確か 160 万円の元手で始めたんですよね。
楽しんでこれだけ増やせるんだからすごいですよ。
B・N・F
2001 年頃はまだ株をやる人が少なくて、ライバルが全然いない状態だったんです。
儲けるのが簡単だった。
時期が良かったんですよ、新興市場がとにかく強くて。
だから、その後、専業の投資家が増えたんですけどね。
でも、楽しかったのは 1 億円くらいまでですかね。
年齢的なものもあると思うんだけど、金額が大きくなるにつれて損する額も増えるわけだから。
やっぱりキツイですよ。
長塚
十分稼いだんだから、やめて他のことをすればいいのにって言う人もいるんじゃないですか。
B・N・F
親なんかはずっと言ってますよ、2 億~ 3 億円くらいの時から。
でも中毒みたいになってるようなところもあるし、儲けられるうちはやめられないんじゃないかな。
例えば 1 億円儲けるチャンスがあるのにやらなかったら、1 億円損したことと同じになっちゃうでしょ?
そういう思いを味わいたくないからやってる部分が大きい。
長塚
1 億円くらいの損なら大したことじゃないんじゃないですか。
B・N・F
1 億は 1 億ですからね。
でもまあ、1 千万や 2 千万くらいの勝ち負けだと全然アドレナリンが出なくなったのは確かで、10 万、20 万の儲けで喜んでいた昔には戻れなくなってる。
長塚
慣れちゃうんですね。
B・N・F
そう。
少しずつエスカレートしていく。
どんどん慣れていくから、感覚的にはあんまり変わらないんですよ。
いきなり 80 億円を手にしたらうれしいけど、160 億円が 80 億円になったら「160 億あったのに」って思いながら生きていくわけで、あんまり幸せな気持ちになれない。
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長塚
そんな贅沢な悩みを抱えてみたい週プレの若い読者に、株に関してのアドバイスをしてほしいんですが。
B・N・F
そういうの、あんまり意味ないと思うんですよ。
ボクはスイングトレードがメインですけど、短期で勝っている人もいれば、長期で勝つ人もいる。
どれが正解ってのはないし、要するに自分に向いているやり方を見つけないと意味がないでしょ?
長塚
ボクらスポーツ選手が、自分に合ったフォームを見つけないと意味がないってのと同じですか。
B・N・F
そう。
イチローが「ボクのフォームはこうです」ってアドバイスしても役に立たないじゃないですか。
あえて言うなら、先ほども触れたようにメンタルな部分ですよね。
精神的に楽な状態でいかにリスクを取れるか。
30 代で妻子がいて、月 30 万円稼がなきゃ……なんてプレッシャーの中でやってると、そのノルマを達成するために月末に無理な売買をしたりして結局負ける。
市場は自分の都合では動かないですから。
できるだけそういう都合を持ち込まず、フリーな状態でやるのが実はすごく大切なことだと思いますね。
長塚
なるほど、そのとおりだと思います。
今日はどうもありがとうございました。
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