1997-02-20

後藤語録

・パターンその3を考えているなら、第一弾はどこでもいいですが、理想はさやが限りなくゼロに近づき、再び拡大をはじめてその近辺でstopのサインが出たりするとgood。
・ただ、春の天井圏での逆ざやパターンその3は、期近の買い玉を3番限、2番限、当限へずらすのがこつですが、逆にこの買い玉が踏ん張らずにずるずる落ちるようなら、うまみが一気になくなって、さや取りのポジションより純粋な売りが有利になります。
・だから買い本玉維持のつなぎ売りをしていたひとが、買いを納会で手仕舞うか、ずるずるきたところで手仕舞うかによって、ポジション変化が異なりますが、さや取りを本格的に仕掛ける時期でもありません。
・11月限発会(5月末)あたりからが、さや取り屋がんばろうの時期のはじまりであります。
・日柄の一番短いリズム取り感覚で、さや取りする分には、仕掛けから手じまいまでは思いの外早い。

Q:手数料抜ければさっと逃げる、これでも練習はOK?

・有効ですが、抜けたと思って手仕舞い注文を出したら、不利な値段で付くというのはよくあるのでお勧めしない。
・基本的に相場の練習というのは、実践の中の典型パターンを抽出して、繰り返すわけです。正しい練習方法なら、利益は自然とたまるはずです。授業料だと思ってあきらめろ、などという練習方法は全て嘘。
・不利な場面のつなぎの練習とか、その一部だけを抜き出せば、損益はそのときによりますが、基本的にやればやるほど儲かるものしかダメ。損小利大の考えで行くべし。
・取るべき所をキチンと取ることが一番良いこと。いけないのが、取れないところで手を出して、やっぱり取れなかったというパターン。
・損をすべき所は損をしても、それほど影響しない。儲けるべき所を損する場合は注意信号。流れに乗れていないから。
・恐ろしい動きをした限月は、異常な動きをしたから恐ろしいのであり、さや取り屋にとってはよだれが出るくらいおいしい限月になります。どこかにプレミアムが発生しているわけで、いつかははげる。さや取りで安全で儲けの良いパターンの仕掛けが可能になる。いつもの定番です。

Q:さやグラフはどう書く?

・同市場でもいいのですが、産地と消費地が離れているものは小豆と違って逆ざや慢性状態もあるので、大豆なら同市場で見ているとおいしいパターンが急激に減る。だから異市場専門みたいになるわけです。
・基本は各限月、3番限固定などの基本さや棒グラフを書く。3市場なら3枚。さらにおいしそうな限月のさや棒グラフを書く。
・私の場合組み合わせが膨大になるので、パンスプレッドを使っています。こういう時のために作らせたのがパンスプレッド(PanSpread)ですから。
・そしていくつか(だいたい3組以内に押さえる)をパンスプレッドで折れ線表示させて、おいしそうなものを手書きで書き直してしばらく追って、実際に仕掛けるかどうかを決定します。
・ゴムとゴム指数のさや取りなど、すべてパソコン処理で、手書きなしで挑戦してみましたが、生涯最高の利回りがでた年になりました。その後、税務署というおまけが付いて、生涯最も儲からない年になったというオチがつきましたが。
・まあ順次手作業分をパンスプレッドに取り込んでやろうと思っています。さや取りを本格的にやり始めると、パンスプレッドの怖さがわかる。それ以外はエクセルでも十分可能な機能ですから、たいしたものではない。
・前の相場を引きずらずにゼロにするのを繰り返すのは、馬鹿でも相場がうまくなる秘訣です。

・今日は一日インターネットで遊んでいました。場の最中に相場にひっついて儲かるならそんな楽なことはない。
・一日15分以上、相場にかける必要はありません。その15分とは、新聞切り抜き、場帳整備、グラフ(さや棒まで書いて)つけ、たばこを吸いながらポジションチェック。売買決定まで全てを含みます。
・資料作成したり、調べものをしたり、統計取ったりと、これは死ぬほど時間がかかりますが、ある程度のスタイルが固まってくると、大引けの1時間以内に全作業をして、注文も翌日寄りつき成り行きで出しておけば、10分もかからない。
・後藤がめんどくさがって、かかってくる電話を全部無碍に切っていたら、臨時で雇った事務の女の子に、「なんで後藤さんって、本ばっか一日中読んで働きもしないで、お金が入ってくるんですか? 悪いことしてるんじゃないんですか? 私、そんな会社じゃ働けません」と聞かれたことがある。
・見えないところで死ぬほど苦労して居るんだし、悪いことなどしていない、といくら説明してもわかってもらえず、とうとう急にこなくなりました。
・相場師はみんな切った張ったの勝負をしていると思っている人が多い。株が下がったらみんな損をしていると思っているひとも多いし。
・でも、相場は手を出す前にするべきことがあり、それをふまえて参加すれば、一日することは読書以外無いと思う。
・売買注文を出す前に実は勝負の8割が決まっていたりする。はまってから悩んでも、対応策は損切りしかない。注文を出す前が大事だったりする。

・難しいところはプロがやっても難しい。だいたい難しいところを華麗に取るのがプロではなく、簡単なことを確実にやるのがプロです。
・株式1銘柄は、はっきり言って難しい。まだ、小豆1銘柄の方が現実的な気がする。まわりのプロを見ていると、特にそう思う。
・逆に言えば、難しいところでは手を出さないだけで、利益率が上がることが判明したといってもよい。

Q:さや取りでは、1週間ぐらいの周期の建て玉と手じまいでしょうか?

・リズムで取る場合は短いことがおおいですが、異市場さや取りの場合はけっこう長い。それこそ大きな仕掛けは1年に4回くらい。30日以上保持するポジションも当然ある。
・同市場異限月は、短めが多い。

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