2001-01-27

タイトル不明

セガその他の規制の件で、みなさまの議論をたいへん興味深く拝見しておりました。
ただ、やや誤解があると思われる意見もあったようですので・・・

まず「規制」とはなにか、そして「規制」が発動されると一般にどういう影響があるのか、
そのあたりを確認し、そしてそれを踏まえて今回のセガの規制の影響について具体的に
考えて行くとわかりやすいかもしれないと思います。

★規制とはなにか

ひとくちに「規制」と言っても、それは大きく分けて2つの意味があります。

1.東証の信用取引規制
これは、信用取引を利用した売買が異常に過熱し、過当投機や混乱を招く恐れがあると
東証が判断した場合に発動される取引規制です。

1-a. 日々公表銘柄指定
1-b. 増担保規制(保証金率のアップ)
1-c. 担保制限(現金保証金の要求など)
1-d. 取引停止

などがあります。普通は1-aまでで、1-b以降に進むことはめったにありません。
ちなみに現在は、丸善と洋シャタが日々公表銘柄になっています。

2.日証金の貸借取引規制
これは、制度信用売り残高が急増し、必要な貸株の調達が困難になる恐れがある、あるいは
実際に困難になった場合に、日証金が証券会社に対して随時発動する規制です。

2-a. 貸株注意喚起指定
2-b. 新規売り停止規制
2-c. 現引制限・現引停止規制
2-d. 買返済制限・買返済停止規制

と、株不足が深刻になるに従って進んで行きます。

なぜ現引きや融資(信用買い)の返済が規制の対象になるのかと言いますと、簡単に言えば
絶対的な売りの多さではなく、売りと買いの差分が問題になるからです。つまり、現引きや
買いの返済で相対的に売りが買いより多くなると、それだけ日証金が外部から株券を調達
してこなければならなくなるからです。(はしょった説明ですけど)

ちなみに、来週月曜日約定分からかかるセガの規制は、正確には
『新規売り停止(2-b)および買いの現引きに伴う融資返済申込停止(2-c)』です。
・・・普通、注意喚起指定があり、その後しばらくして新規売り禁止規制がかかるのが
通例ですが、今回は第3段階まで一気に進んだわけで、これは相当の株不足が現実に発生
していることが推測されます。
現に、最新の日証金残は、

貸株残 7782.1
融資残 1465
差引 -6317.1 (前日比 -1715.9)

となっており、逆日歩も3円ついて、株券調達の困難を伺わせています。

★規制がかかるとどうなるか

通常、東証の規制にしても日証金の規制にしても、公的規制がかかると証券会社は早い段階で
社内規制を敷きます。各社、厳しいところもあればゆるいところもあり、また客の信用度に
よって個別に対応が異なってきますのでいちがいには言えませんが、たとえば
・新規信用取引注文の禁止、または数量制限
・担保率や維持率の引き上げ
・代金の前受け徴収
・現物も含め、全面的な新規売買禁止
など、なるべく取引をさせず、既存建玉は決済を促す方向に持っていきます。
私はネット取引は口座こそあるもののほとんど使っていないので、詳細はわかりませんが、
おそらくネット取引では通常取引以上に厳しい規制がかけられるのではないでしょうか。

先日から『仕手株の売り禁止は上げか下げか?』というのが話題になっていますね。最近は
下がることが多いそうですが、私の個人的な考えでは、その理由は次のようなものでは
ないかと。

1.参戦していた一般の個人投資家(いわゆる提灯)が、手仕舞う方向に動きがちなこと
2.いわゆる本尊、あるいは大口の投資家筋が、規制のさらなる強化を恐れていったん
  手持ちの売り玉に見合う分まで信用買いを減らす方向に動くこと
3.資金いっぱいに勝負している投資家に、証券会社が建玉を削減するよう圧力をかけること

などなど。

ではセガも下がるのか? 私は、必ずしもそうは言えないと思っています。
でも疲れたので続きはのちほど・・・ (^^;

2001-01-19

タイトル不明

投稿者:草笛  投稿日:2001年 1月18日(木)12時11分10秒

マーケットの奇術師さんへ愛をこめて

尊敬する奇術師さんに、初めてちょっと噛みついたのは
実を申し上げますと、少し感情を害したからです。

温和と礼儀正しさを売り物に改名した草笛が一瞬、清春に戻ってしまいました (^^ゞ
お年玉として渾身の力を振り絞って推奨したTECにいち早く、買いましたと返事を
いただき、その上に100円の逆指値で買い増ししたとの投稿をいただいたことは
さすが奇術師さん、銘柄を見る目があり、他の人とは違うと感じいっていました。

ところが、1月16日にほぼ売りきって、宝くじとして、少し残しているとの
投稿です。僕は200円目標と言っているのです。130円や140円で
売ってしまわれては、面白くありません。残りは宝くじだという書き方も
奇術師さんにしては、人を馬鹿にした言いぐさです。
TECは宝くじみたいな会社ですか?
宝くじというのは、ほとんど当たらず、紙切れになるものの代名詞ですよ。

僕はつなぎ売りして、また買い戻しておきました。
そのやりかたは奇術師さんから学んだものです。
売りきってしまうと、下げたとき買おうと思ってもなかなか買えないものだから
つなぎ売りしておいて、本玉は持続しておくべし、というのは奇術師さんの教えです。

人にはそういっておいて、なぜ自分では、おやりにならないのか?
それは、TECなんか、どうせたいしたことない、という侮りの気持ちがあるからではないか?
それで、ついポロリと宝くじ、だの、怪しい会社などの発言がでるのです。

僕は最初から、「TECなんか3月まで上がらない」と言いきっていたhydeさんには
カチンときません。それも一つの相場観だからです。
しかし、「買いました、また買い増しました」といっておいて、少し動きだしたら「売りました
あとは宝くじです」こりゃあ、ないじゃないですか?

前にXXさんに噛みついたのも、XXさんが「丸善は加藤氏が参戦してストップ高する!」
と投稿しておいて、自分は売りぬけて、その後で「売り売り売り」と投稿されたからです。

最初から、ダメだと言っている人より、自分も買いだと言っておいてから、
ダメだ、売りました、宝くじだ、と言われると悪い方への影響力が大きいのです。
わけて、奇術師さんや、XXさんのように、売り専の顔となっている人の影響力は大きい。

奇術師さんは、売り専の投稿なんて、相場に影響ないと頑固に信じておられますが、
そんなことはありません。相場は人のこころで動くのです。
奇術師さんほどの有名人が、TECを買ったといえば、草笛の煽りでは、踏みきれないが
奇術師さんが買うなら、俺も買おうと思う人は多いのです。
同じく、あなたが売りぬけたといえば、投げも出てきます。

1月16日の売買高1位のとき、日経新聞は、相場解説で、
「東洋エンジニアリング、東洋シャッターの手口は松井証券やネット系証券が目立つ」
とちゃんと解説しています。

願わくば、宝くじ発言を取り消して、押し目があれば、TECはまた仕込みたいと
訂正していただきたいものです。伏してお願い申し上げます。
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投稿者:マーケットの奇術師  投稿日:2001年 1月18日(木)19時16分41秒

草笛さま:
うーん、なるほど、草笛さまの考え方はもともとそういうものですよね。

>TECは宝くじみたいな会社ですか?
>宝くじというのは、ほとんど当たらず、紙切れになるものの代名詞ですよ。

1日で30円幅取れたので、少し残した分は倒産して紙切れになっても全体として
元はとれる計算です。万一大きく上げれば非常に嬉しいです。そういった意味で
「宝くじ」と書きました。コールオプションと書くよりは風情があるかな、と。

>僕はつなぎ売りして、また買い戻しておきました。
>そのやりかたは奇術師さんから学んだものです。
>売りきってしまうと、下げたとき買おうと思ってもなかなか買えないものだから
>つなぎ売りしておいて、本玉は持続しておくべし、というのは奇術師さんの教えです。
>人にはそういっておいて、なぜ自分では、おやりにならないのか?

私が売り繋ぎをするのは、原則として長期保有の現物株を所有している銘柄だけです。
短期で売買差益を取るのが目的の売買については、あまりツナギはしません。
利食いになるか損切りになるか、いずれにしても反対売買するのが基本です。
これは以前にも申し上げたとおりです。

>それは、TECなんか、どうせたいしたことない、という侮りの気持ちがあるからではないか?
>それで、ついポロリと宝くじ、だの、怪しい会社などの発言がでるのです。

たいしたことあろうがなかろうが、私が見ているのは株価の動きであって
会社の評価ではありませんので、それは関係ありませんです。
あやしげな会社を使って云々、というのは、別に洋エンジだけのことを指して言った
わけではありません。

>しかし、「買いました、また買い増しました」といっておいて、少し動きだしたら
>「売りましたあとは宝くじです」こりゃあ、ないじゃないですか?

どうしてですか? 買ったら最後まで草笛さまにお付き合いして200円を目指さなければ
ならないということはないはずですけど。
誰がいついくらでどれだけ買おうが売ろうが、それはその人の判断次第なのでは
ないでしょうか。なぜそういうことをおっしゃるのかわかりません。

個人的には、
・・・安値でとりあえず少し買って上げはじめるのをじっと待ち、
・・・いざ上げ始めたらすかさず初動に乗って思い切って買い増し、
・・・深追いせず出来高のピークでさっと売り抜ける
というのは、ひとつのやり方として、否定されるべきものではないと思うのですが。

・1日で3割取れれば十分、他にもいくらでも銘柄はあるので目先のピークで一旦降りる
・時間はかかるかもしれないが、乗った以上は苦労してでも200円以上までとことん取る

どちらの考え方をとるのも、人それぞれ、その人の判断次第ではないでしょうか。

>最初から、ダメだと言っている人より、自分も買いだと言っておいてから、
>ダメだ、売りました、宝くじだ、と言われると悪い方への影響力が大きいのです。
>わけて、奇術師さんや、XXさんのように、売り専の顔となっている人の影響力は大きい。

???
では私は買いましたとか売りましたとか、投稿してはいけないのですか?
「悪い方への影響力」って、どういう意味でしょう。草笛さまが買っているのに
売られるのはマズイ、ということでしたら、それは考え違いだと思いますよ。

>願わくば、宝くじ発言を取り消して、押し目があれば、TECはまた仕込みたいと
>訂正していただきたいものです。伏してお願い申し上げます。

宝くじというのがお気に召さないようですので、
「残りは次回の上げ相場の種玉として大切に残しておきます」
・・・というふうに訂正したいと思います。
もちろん深押しがあれば、再度買ってみることもあるかもしれません。
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投稿者:草笛  投稿日:2001年 1月19日(金)00時24分30秒

マーケットの奇術師さんへ

ご丁寧なレスありがとうございます。
僕の言い分は勝手なところがあるのは重々承知の上で申し上げました。
本心を赤裸々に申し上げ、失礼もあったかと存じますが
余裕のご返答をいただき、感謝しております。

>1日で3割取れれば十分、他にもいくらでも銘柄はあるので目先のピークで一旦降りる

3割ですか。そういう意識が僕にはなくて、まだ30円しか上がっていないと・・・・・
運用資金のスケールの違いなのかな、と思い知らされます (^^ゞ

>宝くじというのがお気に召さないようですので、
>「残りは次回の上げ相場の種玉として大切に残しておきます」
>・・・というふうに訂正したいと思います。
>もちろん深押しがあれば、再度買ってみることもあるかもしれません。

子供がダダをこねているようで忸怩たるものがありますが
そういっていただくと、ほっとします。
ご配慮、ありがとうございます。

2001-01-17

タイトル不明

投稿者:草笛  投稿日:2001年 1月17日(水)17時41分22秒

マーケットの奇術師さんへ

> 何度も同じことを書いて恐縮ですが、TOPIXが25%も下がるような年に、
>元本割れしないファンドがあれば、それは奇跡のようなものです。

奇跡ではありません。プロならそれくらいなことやれなきゃ失格です。
それができないようなら、手数料を返却して、投信運用なんかやめてしまえばいいんです。
下がると読んだらTOPIXの先物を売っておくとか、いろんなやりかたがあります。
プロなら素人に負けてはいけない。

僕は株矢さんがおっしゃるように投信販売が投資家の利益より、設定する側の利益を
優先していることを憂えているのです。やりかた次第では、どんな相場でも利益は
上げられます。それがプロというものではないですか?

投信販売の最前線の証券マンを泣かすような運用はしないでいただきたい。
いろいろな内部事情で、証券会社サイドの利益に偏った運用があるかもしれません。
これを言っては、証券会社に嫌われるでしょうが、公募の引きうけシェアを増やすため
相場見とおしを度外視して、特定の株を仕込んだりしていないでしょうか?
本日、ドコモが219万円+14万円と飛ばせていますが、8000億円の
大型増資をするのに、個人投資家が果たしてドコモを買いあがったりするでしょうか?
NTTの公募のときも同じ動きがありました。こういうシェア争いの買支えに
投信の資金が回されてはいないでしょうか?通信業界の将来性を見込んで
相場観で買ったといえばいくらでも、理由がつけられますからね(笑)

投信が真に投資家の立場に立って運用されて、いい成績を上げて
むしろ投資家のほうから、証券マンにお願いして投信をわけてもらうような
時代がくることを切望してやみません。

この話しはこれまでにしましょう。
投信を理想論で額面どおり論じている奇術師さんと、実態を論じている僕とでは
どこまでいっても平行線です。

それより、売り禁止でどうして、このごろは株価が急落するのか
教えていただけないでしょうか?
売り禁止は買いだ!!と僕の古い頭には刷り込まれているのですが
いつから、売り禁止は売りだ!!に変わったのでしょうか?
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投稿者:マーケットの奇術師  投稿日: 1月17日(水)19時58分22秒

草笛さま:(1)
>奇跡ではありません。プロならそれくらいなことやれなきゃ失格です。
>それができないようなら、手数料を返却して、投信運用なんかやめてしまえばいいんです。
>下がると読んだらTOPIXの先物を売っておくとか、いろんなやりかたがあります。
>プロなら素人に負けてはいけない。

なんだか意固地になっておられるようですね・・・
相場が上がればそれ以上に上がり、下がっても絶対に下がらない、
そんなことができるファンドがあったら、誰も苦労しません。
世界中の富がその奇跡のファンドに殺到するんじゃないですか?

TOPIX先物を利用できるのは、目論見書に先物やオプションを利用して運用すると
明記された投信だけです。ご存知ですよね?
具体的には、各種デリバティブ型投信、もしくはインデックス型投信です。
一般の株式投信は、デリバティブズを利用したヘッジはそもそも運用方針に入って
いないのです。

なぜ機関投資家がデリバティブズを駆使してパフォーマンスを稼がないのか?
それは、それをすることにより、リスクが高まる、もしくは逆にパフォーマンスが
悪化する可能性があるからです。
レバレッジを効かせると、どうしても逆に行ったときの損失が拡大します。
基準価格が年間で3割下がっただけで罵られるファンドが、わずか一日や二日で数割の
損失を出したら、それこそ大問題視されるのではないでしょうか?
「損失を出さないように利用すれば良い、それがプロというものだ」などというのは、
机上の空論であることは言うまでもありません。

それともうひとつ、流動性を考えると現実問題として利用しにくい、ということもあります。
資産残高が1200億円のファンドなら、TOPIXでフルヘッジをしようとすると
1万枚もの建玉が必要です。こんな建玉が現実の先物市場で可能でしょうか?
ヘッジのための建玉が、裁定取引を誘発して肝心の現物資産の価値を下げてしまう、
などという馬鹿げたことになってしまいかねません。
また仮に強引に建てたとして、こんな玉を機動的に動かせるとお考えでしょうか?

これまた前にも申し上げましたが・・・そもそも、株式投信とは、債券や預貯金よりも
『長期的に平均して』利回りの高い運用を狙って作られたものです。
魔法のようなノーリスクハイリターンを約束するものではないのです。

>僕は株矢さんがおっしゃるように投信販売が投資家の利益より、設定する側の利益を
>優先していることを憂えているのです。やりかた次第では、どんな相場でも利益は
>上げられます。それがプロというものではないですか?

パフォーマンスを上げることを最優先するなら、もちろんいろいろな手段はあります。
しかし、ファンドにとって何より大切なことは、信託財産を必要以上にリスクに
さらさないことです。仕手の真似事をしたり、先物やオプションのレバレッジを
目一杯効かせたりするのは、機関投資家の運用ではありません。
『プロ』とおっしゃいますが、プロの個人投資家とプロのファンドマネージャでは、
期待される要素が全然違うのです。
草笛さまのおっしゃっていることは、ファンドマネージャに個人投資家のまねをして
どんどんリスクを取れ、というのと同じことだと思います。
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投稿者:マーケットの奇術師  投稿日:2001年 1月17日(水)19時59分16秒

草笛さま:(2)
>投信販売の最前線の証券マンを泣かすような運用はしないでいただきたい。

セールスマンが顧客に文句を言われて泣くのは、その投信の詳しい内容も理解して
いないくせに、上から言われるままに流暢なセールストークで顧客を丸め込んで
強引に販売したからではないでしょうか?
「プロならどんなときでも元本を割らず、高い利回りを出して当然だ」
などというとんでもない認識で売っていたのなら、トラブルになるのも
当たり前のことです。

>いろいろな内部事情で、証券会社サイドの利益に偏った運用があるかもしれません。
>これを言っては、証券会社に嫌われるでしょうが、公募の引きうけシェアを増やすため
>相場見とおしを度外視して、特定の株を仕込んだりしていないでしょうか?

憶測でそのようなことはおっしゃらない方がよろしいかと存じます。

ちなみに、バブル以前は、もっとひどいこともいろいろありました。利益の付け替えなど
多発状態だったそうです。そのあたりも証券スキャンダル事件のときに明るみに出て、
それ以後当局の監査が厳しくなり、特定の証券会社の利益の為にする売買は
(少なくとも表面上は)有り得ないことになっています。

だいたい、系列とは言え別会社の運用担当者に、わざわざそんな圧力をかけてまで
なぜファンドの資金を動員させなければならないのでしょう?
自己勘定で買えば済むことではないでしょうか。

>この話しはこれまでにしましょう。
>投信を理想論で額面どおり論じている奇術師さんと、実態を論じている僕とでは
>どこまでいっても平行線です。

その方がよろしいかと存じます。
失礼を承知で申し上げますと、私の目から見れば、草笛さまこそ、『実態を論ずる』と称して
単なる思い込みや空論で批判しておられる部分が多すぎるように思います。

>それより、売り禁止でどうして、このごろは株価が急落するのか
>教えていただけないでしょうか?
>売り禁止は買いだ!!と僕の古い頭には刷り込まれているのですが
>いつから、売り禁止は売りだ!!に変わったのでしょうか?

えーと、これは私に対する問いかけなのでしょうか?
残念ながら、私は仕手株はなるべく触らないようにしておりますし、貸株規制の
入るような銘柄もほとんど手がけることはありません。
ですので、そのようなことはあまり考えたことがなく、わかりません。
株矢さまや時の行者さま他の、仕手戦に詳しい方々にお尋ねになった方が
よろしいかと存じます。

タイトル不明

投稿者:草笛  投稿日:2001年 1月17日(水)11時30分51秒

マーケットの奇術師さんへ

僕は誰よりも、奇術師さんの相場の知識に尊敬の念を覚えています。
奇術師さんほどの人に出会ったことがありません。
僕など足元にも及ばぬ相場の知識と腕と人格をお持ちだと感じ入っています。

それゆえ、奇術師さんの投稿に対して、反論をしたことはありません。
たまに、一言いってみたいと思うこともありますが、恐れ多くて
言えませんでした。

今日はひとつだけ、あえて言わせていただきます。
TECのような無配株を投信がかわず、横並びで、誰もが買うような株ばかり買うから
投信の運用成績が、どれも同じく悪いのだという僕の意見に
「投信がTECを買わないのは、無配だからなのでなく、5億円のロットで
 TECを買うのに、TECは一日1000万円の商いしかなく、日数が
 かかりすぎるからである」 とお答えになりました。
それは、間違いだと思います。90円前後で買おうと思うから5億円分は
買えませんが、110円まで買えば買えるのです。110円で買えなければ
120円で買えばいいのです。それだけのことです。200円まで買えば
10億円でも20億円でも買えます。

投信運用者は200円台のときの日揮は見向きもせず、10万円台のSBを買い、
日揮が800円台になると、3000円台のSBに見向きもせず、日揮は有望だといって
800円でも900円でも1000円でも買うのです。

TECも500円を超えるようなことがあれば、有望株として投信運用者が
競って買いあさって、投信に組み入れることでしょう。

我々個人投資家は、彼等より身軽ですから、その利点を生かして儲けなければ
なりません。僕はそう思います。
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投稿者:マーケットの奇術師  投稿日:2001年 1月17日(水)12時57分06秒

>それは、間違いだと思います。90円前後で買おうと思うから5億円分は
>買えませんが、110円まで買えば買えるのです。110円で買えなければ
>120円で買えばいいのです。それだけのことです。200円まで買えば
>10億円でも20億円でも買えます。

もちろん買えますが、その後はどうなるのですか?
その後も株価が上昇し出来高が増えればいいのですが、ほとんどの場合、
それまで一手に買っていたファンドが買いをやめ、一転売りに回れば、とたんに
相場は急落してしまうでしょう。その後、買い玉をどうやって捌くのでしょうか。

洋エンジを5億円も買えば、数百万株持つことになります。四季報に上位株主として
名前が出るほど買いこんでしまい、身動きが取れなくなったら困りませんか?

ファンドは仕手筋ではありません。ファンドマネージャがあやしげな銘柄を使って
そういうことをやり、失敗して売るに売れない大量のしこり玉を抱えてしまったと
したら、委託者にどういいわけすれば良いのでしょう。良くてもお払い箱、最悪
告訴されてしまいます。

>投信運用者は200円台のときの日揮は見向きもせず、10万円台のSBを買い、
>日揮が800円台になると、3000円台のSBに見向きもせず、日揮は有望だといって
>800円でも900円でも1000円でも買うのです。

そういう例もあるでしょうが、逆の例もいくらでもあるでしょう。
「投信運用者は」と一般化してこきおろすのは、どうかと思います。
値嵩株を順張りでどんどん買うこともあれば、売り込まれた低位株を
逆張りでコツコツ買うこともあります。それは結果としてそうなるので
あって、その時点で割安で有望と判断すれば、現在の株価にはあまり頓着せず
買うのがファンドです。
ちなみに、基本的な部分で誤解があると思うのですが、ファンドの運用は
ポートフォリオ運用を大前提にしています。日揮を買うということは、その分
何か他の銘柄を売っているということです。仮に日揮がその後たいして
上がらなかったとしても、売った銘柄がその後それ以上の比率で下がっていれば、
結果的にそのポートフォリオ組み替えは失敗ではなかったという事になります。
仮に今、武田を売って日揮を買っているファンドがあったとして、現時点で
その判断を誤りだと断言できますか?

>TECも500円を超えるようなことがあれば、有望株として投信運用者が
>競って買いあさって、投信に組み入れることでしょう。

そのためには、洋エンジ自体が500円でもファンダメンタル的に割安だと
評価される銘柄になることが大前提です。個人投資家やディーラーと違い、
単にその時の人気や値動きだけで買う、というものではありません。

草笛さまの論は、先入観に基づく悪口に近いものだと思います。
個人投資家の投資手法をそのまま延長して機関投資家にあてはめて考えると、
たいていその手の誤解に至ってしまいます。
おそらく投信がお嫌いなのでしょうが、だからと言って侮辱するような
言い方は控えるべきではないでしょうか。

>我々個人投資家は、彼等より身軽ですから、その利点を生かして儲けなければ
>なりません。僕はそう思います。

これは全面的に賛成です。前にも書いたような気がしますが、機関投資家と
個人投資家では、プレイしているゲームのルールが違うのです。
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投稿者:草笛  投稿日:2001年 1月17日(水)14時23分52秒

マーケットの奇術師さんへ

僕は一般投資家の感覚なので、別に高名な経済評論家なわけではありません。
調子はずれの意見かもしれまんが、まずもってお断りしお許しを願いたいと思います

> 洋エンジを5億円も買えば、数百万株持つことになります。四季報に上位株主として
>名前が出るほど買いこんでしまい、身動きが取れなくなったら困りませんか?

別に困りません。500円になってから100万株買うより100円で500万株
買ったほうが、有利です。
TECを研究して1000円が妥当値だと運用者が判断すれば100円で買えるとき
1000万株買ったっていいと思います。

>あやしげな銘柄を使って

TECを論じていて、そういう言い方をすると
TECから名誉毀損で告訴されるかもしれませんよ(笑)

>おそらく投信がお嫌いなのでしょうが、だからと言って侮辱するような
>言い方は控えるべきではないでしょうか。

日経平均が2倍になっても、投信は10%~20%も運用利回りを出せれば
大成功。日経平均が下がれば、先駆けて元本割れする投信が多いのです。
嫌いというより、同情して、こういうふうにやれば、儲かるよと
ヒントを与えてあげているのです。侮辱してるなら、話題にもしないで無視します。

日経が下げても、元本が増えるような運用をして、世間から信頼をかちえることが
先決です。手数料までとっておいて、元本を3割も減らすようでは世間様から
信用されません。僕は思いやりと親切心で、投信のことを心配しているのです。
----------------------------------------------------------
投稿者:マーケットの奇術師  投稿日:2001年 1月17日(水)16時02分45秒

草笛さま:
>別に困りません。500円になってから100万株買うより100円で500万株
>買ったほうが、有利です。
>TECを研究して1000円が妥当値だと運用者が判断すれば100円で買えるとき
>1000万株買ったっていいと思います。

その場合はもちろん買ったっていいでしょう。しかし、現在の洋エンジをリサーチして、
1000円が妥当株価だという判断を下すアナリストはいないと思います。

なお、いわゆる5%ルールというものがありますので、普通は1000万株までは
買わないと思います。

>TECを論じていて、そういう言い方をすると
>TECから名誉毀損で告訴されるかもしれませんよ(笑)

あまり現実離れした仮定や、揚げ足取りのようなレスを返されては、まともな議論に
なりませんです・・・

>日経平均が2倍になっても、投信は10%~20%も運用利回りを出せれば
>大成功。日経平均が下がれば、先駆けて元本割れする投信が多いのです。

そんなことはないと思います。上手な運用をしている投信の過去の基準価格の推移を見れば、
そんなにいわれるほどひどい成績でもないのがおわかりいただけるかと思います。

現実に、現時点でも6ヶ月前比で成績がプラスを維持しているファンドもあります。
もちろん、ベア型投信などではなく、普通の株式投信です。
時期を考えると、極めて優秀な成績だと思いますが、いかがでしょうか。

>嫌いというより、同情して、こういうふうにやれば、儲かるよと
>ヒントを与えてあげているのです。侮辱してるなら、話題にもしないで無視します。

草笛さまのような優れた技量をお持ちの個人投資家の成績と比較すれば、機関投資家の
運用がまだるっこしく愚かしいものに見えるのは当然のことです。
しかし、それは機関投資家のリスクの取り方が小さいこと、動かす金額が大きいこと、
そして運用の方法論とその根底に流れる考え方が根本的に違っていることによるものです。
草笛さまのおっしゃることは、彼らにはおそらくヒントにはなり得ないと思います。

>日経が下げても、元本が増えるような運用をして、世間から信頼をかちえることが
>先決です。手数料までとっておいて、元本を3割も減らすようでは世間様から
>信用されません。僕は思いやりと親切心で、投信のことを心配しているのです。

フィナンシャルプランナーでいらっしゃる草笛さまのご意見とは思えませんが・・・

何度も同じことを書いて恐縮ですが、TOPIXが25%も下がるような年に、
元本割れしないファンドがあれば、それは奇跡のようなものです。
同じ時期に、TOPIXを上回る成績を残せた個人投資家が、はたして全体の何割
いたでしょうか。それを考えると、あながち非難されるような成績でもないと
思います。

どんなときでも元金を減らしたくないなら、預貯金や公社債投信で運用するしか
ありません。そのかわり、もちろんリターンは微々たるものです。
ダウが2倍になれば2倍以上になり、ダウが3割下がっても元金を割り込まない、
そんな魔法のような商品は有り得ません。
株式というリスク資産で高いリターンを期待して運用する以上、リスクは
つきものです。その旨覚悟して投資家は資金を出しているのです。

・・・でも、おそらくそんなことは充分ご承知の上で、こういう感情的なレスを
されているのでしょうね。
お気持ちはわかりますが、掲示板という公の場に投稿なさる際は、なるべく
冷静さを保たれたほうがいいのではないでしょうか。私からもお願いいたします。

タイトル不明

もし本当に底入れが近いのであれば・・・
相場が上げに転じる端境期というのは、スポットが当たる銘柄群がめまぐるしく変化
していく傾向があります。上げ始めは、買い方は誰でも半信半疑ですから、
少し利が乗るとすぐに利食って資金を回転させようとしますね。
そして、徐々に上げが鮮明になってくる頃、相場の柱になる主力セクター群もまた、
はっきりと全貌をあらわしてきます。腰の据わった資金がセクター間、あるいは
セクター内の銘柄間でゆっくりと循環を始めると、息の長い上げ相場に発展
して行きます。

目先、足の速い資金が集中して上げている銘柄は、呼び水、先導役に過ぎません。
本命はどこか、そして本格的に上げ始めたときに水準訂正が期待できる銘柄は何か、
そのあたりを考えて今から布石を打っておくのもいいかもしれません。
ただ、慌てる必要はないと思います。まだまだこれから一波乱も二波乱も予想されますので、
資金配分を考えて、じっくり行きましょう。

2001-01-16

タイトル不明

投稿者:マーケットの奇術師  投稿日: 1月 7日(日)22時49分43秒

のぶりんさま、ファルコンさま:
機関投資家というのは、人様のお金を一任勘定で預かって運用する会社のことを
言うものだと考えておけば、間違いはないと思います。

>「充分安い水準ではある。しかし持ち合い解消もあるし、明るい材料は何もないから
>まだまだ下げそうだ。こんなところで一人で無理して買って、ドンキホーテになるほど
>馬鹿じゃないぜ。もうたっぷり損を抱えているし、上げトレンドがはっきりしてから
>出動しても充分。みんなもそうだろう。ここから相場が下げれば、株を持ってないだけで
>ベンチマークを上回れる。いわば防御が最大の攻撃というわけだ。いまは利益より
>これ以上損失を増やさないことだなあ...。」というわけで買いは入れませんね(^_^;)。

(^_^;)

・・・そうですね・・・おそらく、大多数のみなさまは、ファンドというものの運用の
仕組みを、漠然と個人投資家の延長線上で理解していらっしゃるのでしょうね。
実は、そのほとんどが誤解であろうと思います。

株式市場というひとつのグラウンドで、機関投資家も個人投資家も入り乱れてゲームを
しているわけですが、よく見ると、投信・外資・公的資金・そして個人と、実はそれぞれ
ゲームの進め方や目的が全然違うことにお気づきなのではないかと。

大納会前の引け際の上げは、PKOというよりはドレッシング買いの面が強かったと
考えています。これなど、「違うゲーム」の最たる例かもしれませんね。
普通、個人投資家は、安く買って高く売ることを目的として参加するはずです。
しかし、機関投資家や証券自己は、場合によっては「値段を上げるために買う」ことが
あります。個人投資家の目から見れば、愚かしいことですが、彼らの目的からすれば
それはごく自然に取られる行動パターンなのですね。
個人投資家でも、仕手と呼ばれる人たちは、一般の投資家にはなかなかその真意が
理解できないような不思議な行動を市場で取ることがありますけど、それと同じような
ものかもしれません。

また、ファンドマネージャの仕事がディーラーの仕事と混同して理解されていることも
多々あります。ファルコンさまの想像は、おそらくそういったところから出ている
ものでしょうね。
ファンドマネージャには、株を買わない自由というのはありません。アロケータから
与えられた株式運用枠、すべて株を買わなければならないのです。
また、ファンドマネージャには、タイミングを計る自由もほとんどありません。全体相場が
どうであれ、また個別の目先の動きがどうであれ、資金が入ってきたら機械的に買わな
ければならないのです。
一部外資系のファンドでは、テクニカルアナリストが運用スタッフに入っていて、
テクニカル分析を利用して売り買いのタイミングを調整することがありますが、
それはむしろ例外だと思います。
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投稿者:マーケットの奇術師  投稿日:2001年 1月12日(金)19時51分56秒

草笛さま:
草笛さまのご投稿中、一部誤解があると思われますので、ファンドとその運用スタッフの
名誉の為に、弁護させていただきたく思います。

>投信運用者は、無配のTECなんか見向きもしないでしょうが、僕等個人投資家の有利さは
>TECのような割安株を買うことができることです。
>投信運用者は横並びで、同業者が買っている株しか買わないから、いつも失敗するのです。

ファンドは、無配の銘柄を絶対に買わないということはありません。明らかに一時的要因で
赤字無配に転落して株価が割安になった銘柄、あるいは現在無配でも、積極的なリストラや
新分野への進出などで企業体質を変え、近い将来業績の大幅な伸びが期待できる銘柄などは、
無配でも買われることがあります。

しかし、現在の6330 洋エンジがファンドに大々的に買われることはおそらくないでしょう。
それは、致命的に流動性が不足しているからです。
仮に運用資産額100億円の中規模株式投信があり、簡単のため20銘柄均等配分で
ポートフォリオを組むとします。1銘柄あたりの買い付け額は5億円です。
洋エンジの1日あたりの平均売買代金は1000万円強しかありませんから、仮に
毎日一手買いを続けても、当初設定額を買い切るだけで二ヶ月かかることになります。
実際にはとてもそんなことはできません。洋エンジでは器が小さすぎて、このファンドの
運用対象になり得ないことはおわかりいただけると思います。
日揮は良くても洋エンジはダメ、新日鐵は良くても中山鋼はダメ、ソフトバンクは良くても
ヱスビー食品はダメ(笑)というのは、業績や配当や将来性云々とは別の問題なのです。

横並びで、同業者が買っている株しか買わない、たしかにそういった面はあります。
しかし、それは単にファンドマネージャが横並び意識が強すぎるから、というだけの
理由からではないのです。ベンチマークの問題、保守的な委託者の意識の問題といった
側面からくる、やむを得ない理由もあるのです。
たとえば総合型株式投信では、持ち合い解消があるから銀行株を一切買わない、あるいは
割高だから電機や自動車を買わない、そういう極端な運用は非常に難しいです。
なぜなら、TOPIXがベンチマークになる以上、時価総額に占めるウェイトの高い
これらのセクターを一切ポートフォリオに採用しなければ、あまりにもリスクが大きく
なりすぎるからです。うまく行ったときはいいのですが、経済状況や相場の流れが
急変したとき、ベンチマークに大負けしてしまうことになります。
ファンドというものは、一発勝負で短期に大儲けするために存在するものではなく、
ある程度の長期間、安定して市場平均に勝ち、複利効果の助けを得て結果的に有利な
資産運用を行なうために存在するわけです。そして委託者もそれを望み、短期的には
ともかく、長期的には預金金利や債券よりも株式による運用が利回りが高くなることを
知ってファンドに運用を任せているのです。
ある意味、ファンドほど株式市場を(ひいては日本経済を)信頼している投資主体は
ないとも言えます。ファンドマネージャの仕事とは、TOPIXが10%上がれば
13%上がり、TOPIXが10%下がれば7%しか下がらないポートフォリオを
作成し、維持調整管理することなのです。そして長期的に市場平均はマクロ経済の
成長に伴い、インフレ率を上回るリターンをもたらすことを信じているのです。

私の知るかぎり、横並びというよりはむしろ、特徴のある小型成長株を少しでも多く
見つけて、許されるかぎりポートフォリオに組み入れようと、日々情報収集や分析に
苦労しておられるファンドマネージャの方々が多いです。
腕に自信のある個人投資家の方ほど、ファンドマネージャへの不信が強いのは
わかりますが、よく言われる「サラリーマン」的な面は、誤解に基づく部分も
多いのではないかと。
少なくとも、横並びでみんなが買う大型主力銘柄だけを買っていれば、失敗しても
言い訳ができる、というような甘い世界でないことだけは確かだと思います。
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投稿者:マーケットの奇術師  投稿日:2001年 1月12日(金)22時22分32秒

草笛さま:
>説明よくわかりました。そうあっていただきたいと思います。
>せめて郵便貯金の金利なみに運用していただければ皆感謝するでしょう (^O^)

ほんとうによくご理解いただけたのでしょうか?
長期間平均すれば、郵貯金利など問題にならないぐらい株式投信のパフォーマンスは高い
はずですが・・・?

たとえば去年の3月頃に新規設定された投信をその時に買い、そのままにするような
おおざっぱな買い方をすれば、現時点では3割ぐらい減価しています。
そうじゃなくて、オープン型投信を毎月一定額積み立てて行くような買い方をすれば、
バブル崩壊以後の不安定な時期でも、充分なリターンが得られていますよ。
自然とドルコスト平均法的な効果が出ますので。
ファンドとは本来、そういうふうに買うものだと思います。

一年で東証一部時価総額の25%が失われるような時期に、元金保証の預貯金に
勝るパフォーマンスを上げるファンドがほとんどないのは、あたりまえのことです。
そのかわり、良い時期には一年で50%近いリターンをもたらしてくれるファンドも
たくさんあります。
責められるべきはファンドの運用ではなく、平均株価が天井をつける近辺で
よく考えずにまとめて株式投信に資金を投下した投資家の方ではないでしょうか?

もちろん、市場平均にすら勝てないファンドは、その運用手腕を責められて当然ですけど・・・(^^;
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投稿者:マーケットの奇術師  投稿日:2001年 1月16日(火)01時07分31秒

あの手この手で投信を売りたがる証券会社の無茶な営業実態は、よく見聞きする
ところです。末端のセールスマンは、投信の販売高が成績に直結する仕組みになって
いますから、お客のためになるかどうかは二の次で、とにかく売ることに血眼になります。

ではなぜ証券会社が投信を勧めたがるのか? それはもちろん、投信販売が証券会社にとって
ノーリスクで法外な手数料を取れる、おいしい商売だからです。手間ばかりかかる小口株式の
売買注文をちまちまもらうより、ドーンと投信を買ってもらったほうが証券会社にとっても
ありがたいのですよね。
投信の仕組みに付いてはここでは触れませんが、実際の運用は投信会社、信託財産の管理は
信託銀行、そして販売するのは証券会社、というふうになっているのが一般的です。
注意すべきは、証券会社は投信の販売窓口に過ぎない、ということです。

投信の販売に際しては、『適合性の原則』というルールがあります。
顧客の知識や経験、あるいは資産の状況をよく考慮し、不適当な勧誘をしてはならない、
という重要な原則です。特に問題になるのが、リスク面も含め、顧客の理解力に応じて
充分な説明をし、顧客が理解し納得したことを確認してから販売しているかどうかです。
少し前から、銀行での投信窓口販売が解禁されましたが、そこでの商品説明は押し売りとは
程遠い、もっと言えば「買ってほしいのかほしくないのかわからない」ほど、腰の引けた
ものだそうです。本来、リスク商品の勧誘はそれぐらい慎重であるべきなのかもしれません。

しかし、もう一方では、『自己責任の原則』というルールも、厳然としてあります。
元金保証でないリスク商品を購入した場合の結果は、最終的に購入を決断した顧客自身が
背負うべきものである、という原則です。言うまでもないことですね。
その投信の運用方針も、過去の実績も、現在の相場環境も確認せず、勧められるままに
なんとなく買ってしまった結果を、営業にすべてなすりつけるわけにはいかないでしょう。
投資家は被害者ではありますが、その過失責任割合はゼロではないと思います。

なお、投信と言っても、その運用方針は多種多彩です。債券運用の比率が高く、比較的
成績の安定したバランス型投信もあれば、ほぼ100%株式で積極運用するタイプの
投信もあります。特に後者のようなタイプには、買う側にもそれなりの相場観が必要に
なってくるのは当然のことではないかと考えています。
逆に、自分の相場観に自信のある場合には、デリバティブズを利用したブル型・ベア型
投信とか、業種選択型投信なども面白い存在だと思います。
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投稿者:マーケットの奇術師  投稿日:2001年 1月16日(火)01時08分31秒

継続的に資金が入ってくる事業体、というのは、みなさまオープン型投信などを
想像なさるかもしれませんね。もちろんそれもありますが、それよりも典型的かつ
重要なのは、生保・年金・簡保などの資金を運用する機関投資家のファンドです。
身近な株式投信などとは異なり、これらのファンドは規模も大きく、また運用に
際しての法的な規制もありますので、株式のみで運用しているわけではありません。
5・3・3・2規制などという言葉がありますが、だいたいどの信託銀でも、
国内債券・国内株式・外国債券・外国株式・転換社債・貸付金・譲渡性預金、といった
順で運用比率を決めています。国内株式は総資産の2割から3割程度でしょうか。
この運用比率を決めることを、アセットアロケーションと呼んでいます。
理想的には、上げ相場を予測して株式運用比率を高め、下げ相場を予測して
運用比率を下げる、というふうになれば一番効率的ですが、なかなかそうも
いかないようです。むしろあまり極端に比率を上下させるようなことはせず、
ご指摘のように追加資金が常に流入することによるドルコスト平均法的効果を
利用して長期的な平均リターンを維持する方向で運用しています。

ですから、株式に投資する場合、ファンドマネージャが責任を負うのは、
糸魚川さまがおっしゃるようにベンチマークに対するパフォーマンスなのです。
株式市場全体の騰落についての相場観が問題になるのは、ファンドマネージャ
よりもむしろ委託者とアロケータなのです。
もちろん、ファンドマネージャも、目先の相場が弱いと思えばディフェンシブな
ポートフォリオを組むのは当然のことですが。