2008-12-28

砂上の楼閣

ドバイにおける金融危機の波紋 - dxb-Arch-LIFE : ドバイ-建築-生活 - Yahoo!ブログ
時事問題として、やはり世界金融危機のドバイへの波紋をお伝えしておくべきでしょう。

「ドバイバブル崩壊」「やはり砂上の楼閣」
等々日本のマスコミがこぞって騒ぎ立てているようですが、実際建設業界はかなりの打撃を受けています。
資金を調達できないデヴェロッパーが次々とプロジェクトを中止あるいは凍結。
この新聞の記事では、建設会社がデヴェロッパーが資金調達の目途が立つまで、
建設のスピードを遅らせるというようなことが書かれています。

しかし最も被害を被ったと思われるのは海外の投資家たち。
彼らが投資金を引き上げ始め、銀行も資金を貸し渋り、ドバイは今キャッシュがないと言われています。

そしてこれも誰もが噂していることですが、アブダビの援助無しではこの危機は乗り越えられないでしょう。
未だ潤沢なオイルマネーを期待できるアブダビ、UAEの広告塔として頑張ってきたドバイを見捨てることはまず考えられません。
アブダビが助けに入ることはほぼ間違いないですが、しかしそこには政治的な駆け引きが蠢いているようです。
この12月の前半、UAEは異例の長期祝日を発表した訳ですが、これには市場を凍結しその間対応策を練るという政治的配慮もあったようです。まだ政府サイドから具体的な指針は発表されていません。

一方、これで狂気的なまでに過熱したドバイの不動産市場がまともな方向に軌道修正されるという意見も少なくありません。建設業界もこのスローダウンを機に、資材調達難、労働力不足問題から解放されるという見方もあります。

いずれにせよ2009年がドバイにとって試練の年になることは間違いないでしょう。
ドバイだけではないです。
今日のビジネス欄には日本経済後退についての記事が大きく取り上げれれていました。
この相対的に円高の状況は、海外市場を重んじてきたメーカーにとっては大打撃。
日本もドバイを揶揄している場合ではないです。

2008-12-26

公的資金「売り転換」?! 世界最大投資家、“実像”に迫る

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)  川瀬隆弘理事長に聞く
相場急落下で主力株にまとまった買いが入ると、決まって使われる安直な相場解説が「公的資金の買い出動」。中には、いまだに「政府の意を受けたPKO(プライス・キーピング・オペレーション=株価維持策)」といった、“陰謀史観”の抜け切れない向きも。もちろん、10、11月にそれぞれ1兆円以上買い越した信託銀行の動向を踏まえれば、公的資金の買いは容易に想像が付くが、その“実像”は意外に知られていない。公的年金の運用メカニズムなどについて、資産総額100兆円を優に超す「世界最大の機関投資家」、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の川瀬隆弘理事長に話を聞いた。

公的年金の運用資産構成ウエートと「基本ポートフォリオ」
 9月末資産額構成比11月末推計
構成比
「基本ポート
フォリオ」
国内債券87553673.0177.967
(うち、市場運用)60564150.51
(うち財投債)26989422.51
国内株式12560210.478.511
外国債券984288.217.68
外国株式995888.369
短期資金13005
合計1199167100100100
(単位:億円、%、「11月末」は大和総研推計)    

 3月末までどう動く…


――GPIFの運用スタンスは?

「今年度末に、『基本ポートフォリオ』に沿った運用資産構成の実現を目指す(上の表参照)。相場変動によってウエートの下がった資産に新規資金を投入し、配分を見直している」

――日本株の構成比は9月末の「10・47%」から、11月末で「8・5%」に低下したとの試算(大和総研)もある。来年3月末までに、基本ポートフォリオの「11%」まで高めるのか。

「制度上、上下6%の許容幅が認められており、無理にキチッと合わせることはしないが、基本的には目標に近い線での着地を目指している」

 買い付けは通常月2回


――新規資金の額はどのくらいで、いつ配分されているのか。

「そもそも公的年金は、保険料として入ってくる額から給付額を差し引けば支払超過だ。新規資金がどこからもたらされるのかといえば、2000年の自主運用開始前の『財政融資資金への預託金』が毎年償還を迎えている。これが社会保険庁を通じて、おおむね月2回、月初と月半ばに配分されてくる。GPIFに今年度入る資金は、大体年間10兆円強といったところだ」

――買い付けタイミングはどうなっているのか。

「新規資金配分のたびに、ほどなく買い付けている。新聞などでよく『公的資金の買い』といった観測報道を目にするが、『昨日は買っていないのに…』と思うこともしばしばだ。ちなみに、最近あまり『PKO』などと言われなくなったが、運用に際して政治のプレッシャーを受けたことは全くない」

――公的資金は、株式市場で「安定的な下値買い主体」として、その動向が注目されているが…。

「その点で、大きな誤解がある。財政融資資金からの償還は今年度で終了し、新規資金配分はなくなる。年金特別財政のマイナス分はGPIFの積立金を取り崩して対応しなければならない。そのための『積立金』なのだから。株式市場にとって、来年度から公的年金は『売り主体』となる」

――5年ごとに見直す「基本ポートフォリオ」構築の前提として、「厚生労働省が予想利回り(現行3・2%)引き上げで調整」などと報じられている。結果的に、株式ウエート上昇につながるのではないか。

「単に『予想利回り引き上げ』と言っても、各種経済前提や、その時点での債券利回り、年金財政などをどう見込んでいるかによって異なり、一概に株式構成比上昇につながるとは言えない」

――自由民主党の若手議員らが掲げている、「世界最高のプロ」が運用する“日本版SWF”構想についてどう思うか。

「『プロがやったらうまくいく』と簡単に言うが、リーマンは、シティは、そしてゴールドマンはどうだったのか。われわれだってプロの運用機関に委託しているし、そもそも運用成績は『どういう資産にどのくらい配分したか』でほぼ決まり、マーケット変動から逃れられない。例えば、不動産などを含めた積極運用で知られるカルパース(カリフォルニア州職員退職年金基金)の今年上期のパフォーマンスは『▼11%』。単純比較はできないが、GPIFは上半期『▼4%』だ。プロか、そうではないかではなく、リスクの量の差といっていい」(A)

2008-12-22

CPI

週末の定点観測 : アメリカへのコメント
> デフレデフレといいますが、CPIは対前年同月でのエネルギー除くコア指数では、まったく下げていなかったのではないでしょうか?
マクロ統計としての前年比CPiは株式投資の考慮ファクターとしては遅行指標です。これがマイナスになってからでは遅すぎます。企業はメタメタになっているでしょう。
企業に関する項目、特に原材料と出荷製品価格、が前月比でマイナスが続いているので株式投資的にはデフレであることは間違いありません。そういう判断を弊社はしています。パナソニックのリベート拡大は業界でも驚きものです。09年3月の車も相当な値引きの可能性があります。 日常生活者としてもスーパーの商品価格が前月比で若干下がり始めており、09年7月には統計上のCPiも下落している可能性が高いと判断しています。

2008-12-20

Sock and Awe!
麻生首相には、靴投げつけも笑いにするブッシュほどの余裕もない|週刊・上杉隆|ダイヤモンド・オンライン
・「靴に対して失礼だ」(アラブ世界では「犬」「豚」「靴」は侮辱的なモノとされる)
・「あのイラク人記者はとんでもない野郎だ。なにしろ2度も的を外したんだ」
・「みなさん、就任8年目にしてやっと大統領の特技がみつかりました。それは……、ドッジボールです」
・「イラクを訪れていたブッシュ大統領は、当地で外交政策変更を行いました。大きく左に傾いたのです」
・「クリントン前大統領から、ブッシュ大統領に激励文が届きました。『あなたは、私以上に、靴や、皿や、家具を除けるのがうまい』」
「記者のみなさん、本日の会見の前にひとつお願いがあります。どうか、靴を脱いでください」
「結構、身をかわすのがうまいだろう。もちろん、君たち(記者)の質問に対してだが……」

ジェイコム男BNF氏が長期投資する銘柄とは?

ジェイコム男BNF氏が長期投資する銘柄とは? 【2008.12.20発売のZAiより】
ジェイコム男BNF氏のインタビュー記事が、12月20日発売の「月刊ダイヤモンドzai(ザイ) 2009年2月号」に掲載されました。

この雑誌を購入したので、記事の内容の紹介をします↓

ダイヤモンドzai(ザイ) 2009年2月号 44~45ページ

資産215億円達成! BNFが不動産投資と長期投資について語った!

米国発の金融危機で世界中の株式市場が暴落する最中 BNFは米国金融株の売買で18億円の利益を上げ、さらに秋葉原駅前に90億円の商業ビルを買っていた!

▼今回の記事でBNF氏について判ったこと

  1. 取材日は2008年11月下旬と思われます。
  2. 取材日時点での総資産は約215億円。楽天証券の口座に約125億円。また、2008年10月に秋葉原の駅前のビルを90億円で購入。

  3. 記事の写真を見るに、相変わらず楽天証券マーケットスピードを使っている。
  4. 日本株の短期トレードでは100億円くらいの資金がちょうどよいと感じている。買いすぎると、株式市場での売却が大変になる。
  5. アメリカ市場のファニーメイ株とフレディマック株は当初、長期で保有する予定であったが、含み益を見て売却してしまった。
  6. 株のように簡単に売り買いができるものは、含み益があると売りたくなってしまう。そこで簡単には売却できない不動産に目をつけた。
  7. 最初は20~30億円で物件を探していたがあまりいいものがなく、不動産屋に「80億円くらいで」と言ったところ、100億円前後の物件を多数紹介してくれた。その中に、チョムチョム秋葉原というビルがあった。
  8. BNF氏が90億円で購入したチョムチョム秋葉原は、年間数億円の家賃収入が見込める。
  9. ZAiの記者が不動産の専門家に聞いたところ、チョムチョム秋葉原は「今すぐでも110億円くらいで売れる可能性はある」とのこと。
  10. BNF氏は千葉県市川市の出身である。電車といえば総武線で、昔から大きな街に出るといったら秋葉原だった。子供のころは親に連れられてファミコンのゲームを買いに行ったり、学生のときもよく遊んでいた。
  11. BNF氏曰く、長期的に投資できるなら、不動産でなくてもなんでもいい。金(ゴールド)も投資の選択肢の一つだが、泥棒に取られてしまうかも知れないので、今のところは不動産。

最後に、BNFさんの長期投資に関するコメントを抜粋しておきます↓

Q BNFさんが長期投資を前提に株を買うとしたら、どういう銘柄選びをするだろうか?

A 業績好調の株を長期投資することはないです。そういう株は株価も高いはずなんで。僕なら「潜在能力があるのに景気低迷で大赤字になって株価が低迷してるけど、倒産確率が低い会社」を選ぶと思います。でも、そう考えていても結局、含み益が出るとすぐ売っちゃうんで、日本株での長期投資は僕には無理ですねぇ(笑)

 

長期投資するならこんな銘柄

●最悪期ともいえる大赤字の会社

●財閥系など倒産の心配が少ない会社

●株価が100円割れなど大きく売られている

2008-12-19

日本株

人材

10秒で読む日経!視点が変わると仕事と投資のネタになる
日本の雇用は、製造業などの工場が海外移転して国内雇用が激減した一方で、国内ではチェーンストア型小売、外食、サービスが激増した。
付加価値を多くつけるITや智慧を求められる職業は停滞したまま。

日本企業に著しく欠けるのは、コンピュータサイエンスのエンジニアやマーケティングサイエンスやファイナンススペシャリスト達。
(徹底的に欠けるのがマネジメント能力を持つ経営者なのだが・・・)
この3分野の社員が増えるだけで、日本企業の生産性が増し、付加価値が大幅に上昇する。
そして、高卒者の就ける職業の8割は、マニュアル通りにして頭は使ってはいけない、労働意欲が全く湧かない職業であり、継続的雇用もスキルアップも期待できず、社会保障すら不十分な状況。
この現状に対応する教育は、工業高校、商業高校への進学割合こそ減ったもの、単純に工業高校、商業高校から名称が変わった普通高校でしかなく卒業後の就職対応はされていない。

量的緩和

日銀、量的緩和を実施へ : 経済ニュース : マネー・経済 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
BOJも政府も情報統制をしっかりすべし
> どうせ政府側の委員から漏れたんだろうけど,発表前にメディアに載るのは良くないですよね。
> 政府側の担当者はブラックアウトの意識が薄いでしょうか。
> 効果が半減。もし漏れたなら,前倒しで緊急会見しても良いと思うんだけど…

NIKKEI NET マネー&マーケット:国内株-ホットニュース
> 国内株式市場で個人投資家の買いが活発だ。年初からの投資主体別売買動向を累計すると、個人の買越額は1兆2000億円を超え、年間ベースで 1990年以来18年ぶりに買い越しとなる見通し。世界的な金融市場の混乱で外国人が日本株売りを強める一方、歴史的な株安が続く中で、個人は高い配当利回りや割安感から積極姿勢に転じたようだ。ただ足元は企業業績の悪化懸念が増しており、先行きには不透明感も残る。
> 18日に東京証券取引所が発表した東京・大阪・名古屋3市場(1・2部など)の直近の売買動向を加え、年初から12月第2週までで個人の買越額が1兆2407億円。過去最高だった90年の1兆3700億円に迫るペースだ。その間の17年間はいずれも年間で個人は売り越していた。

2008-12-06

やっぱりこの人普通じゃない

週末の定点観測 :全体感①
> 相場が回復を始めるとき、
> EPSの下方修正が終わっていない状態で、
> 株価が上昇を始める
> PERが拡大を始めるのだ。
> 金利が下がって、株価の構成要素の一つである「金利」がドンドン下がるからだ。

> NY:
> 09年のEPSは、▼14%の下方修正、、、PERは、+16%の拡大
> 日経平均:
> 09年のEPSは、▼31%の下方修正、、、PERは、+54%の拡大
> 想定どおりに季節が進んでいると考えている。

2009年を考える : 他人の大金を当てにした計画は修正を余儀なくされるへのコメント
> 私は、07年の10月にすべてを売却しました。チャイナ・ファンドの購入を推薦したお客様全員に売却を進言しました。
> そのときはインデックス・ベースで、▼20%~▼30%、個別株で▼30%~▼40%の下落だと判断したからです。
> 現在は、クリスマス&正月用のメール&カードに、「購入のアドバイス」を書いている最中です。
>
> 色々考えて、
> ①今後30%ほど下がって、
> ②しかも売却してから半年以上ボトムが来ない
> と考えれば売るべきだと判断します。
>
> 逆に、
> (1)半年以内にボトムが確認(=あー、あの時が底だったのだと)できて、
> (2)その後に+30%以上の上昇が期待できる
> と判断すれば、「何かの理由で相場が下がる日に購入する」べきだと判断しています。
>
> 売り買いのニュアンスの違いは、「買いは慎重に、売りは脱兎のごとく」というセオリーによるものです

2008-12-03

あなたの会社は大丈夫!?破綻不安上場企業109社

あなたの会社は大丈夫!?破綻不安上場企業109社
飛島建設、安楽亭、ラオックス…。2008年7-9月期の四半期報告書で、「継続企業の前提(ゴーイングコンサーン)に疑義がある」と開示した上場企業が109社に上ることが3日、分かった。同期に新たに開示したのが19社で、4-6月期からの継続組が90社となっている。新規組では、不動産市況の悪化を受けて、不動産・建設業が目立つ。景気後退が鮮明になるなかで、増え続けるイエローカード企業。あなたの会社は大丈夫だろうか。

 上場企業の経営者は、会社が1年以内に破綻するようなリスクを抱えていると判断したら、リスクの中身と対応策を四半期報告書や決算書に明記しなくてはならない。

 また、経営をチェックする監査人も、担当企業にそのようなリスクが存在する場合、監査報告書に注意を促すための「注記」を記載する。投資家にとって注記は、監査人が認めたイエローカード企業という意味合いがある。

 全国の上場3月期決算企業のうち、08年7-9期の四半期報告書で継続企業の前提に疑義を表明した(1年以内に破綻するリスクが存在することを開示した)企業は実に109社に達した。

 7-9期の四半期報告書で新たに疑義があると開示したのは19社。そのうち不動産・建設業は6社で、塩見ホールディングス(東京)、アゼル(東京)、エムジーホーム(名古屋)、ダイナシティ(東京)、フージャースコーポレーション(東京)が名を連ねている。

 エムジーホームとフージャースコーポレーションは現金収支のマイナスなどが理由。マンション分譲でジャスダックに上場していたダイナシティは10月末、資金繰りの悪化を理由に民事再生法適用を申請し、破綻した。

 また、サービス業のジャパンケアサービスグループ(東京)は、コムスンから引き継いだ介護事業が苦戦。金融業のニッシン債権回収(東京)は不動産担保付き債権の回収の減少が響き、それぞれ注記が付いた。

【四半期報告書に“注記”】

 継続組では、東証1部の老舗ゼネコン、飛島建設(東京)が「取引銀行から紹介された工事案件を断り切れずに受けたら発注元の企業が倒産してしまい、損失を出した」(関係者)など、不動産市況の悪化をモロに受けている。

 同社は00年までに計7500億円の金融支援を受けながら、一貫して業績は低迷。08年3月期まで7期連続で最終赤字に陥っている。

 運転資金はシンジケートローンを活用しているが、財務制限条項が付けられており、連結・単体の経常損益が2期連続の損失になるなどしたら、ローンを即座に返済しなくてはならない厳しい条件が付いている。

 同社には08年3月期、4-6期に引き続いて注記が付いた。

 人口減やコスト高などの逆風を受ける外食業では、東証2部の焼肉チェーン、安楽亭(埼玉)が4-6期の四半期報告書に続いて疑義があると開示した。

 世界的な景気後退局面入りで、日本の景気もあと5年くらいは低迷したままになるだろうとみる専門家は多い。今後も、破綻リスクを開示する企業が増えていきそうだ。