1997-04-30

後藤語録

・相場の稼ぎが給料を上回ってきたときほど、一度3日ばかりゼロにして頭を冷やした方が良いです。でも実践的セオリーで言えば、枚数はこのあたりで少し増加して仕掛けるようにした方が儲かります。(そそのかしていたり)
・さやが納会にかけてあがっていく動きを買い玉で狙うようなさや取りもありますが。これは、さや滑りとは言いません。あえて言うなら「さやあげ」ですが、そんな相場用語はない。嫁姑現象とか、スクイズといいますが。

1997-04-25

取引店を変えようとしているのですが、国際トレーディングとフジチューはどうでしょうか?

Q:取引店を変えようとしているのですが、国際トレーディングとフジチューはどうでしょうか?

・国際トレーディングはもと、ふたばですね。うさんくさい系です。とりあえず口座作って、かもられたら教えて下さい。笑。最近は裏をとっていない店が多いです。

Q:ふたばは、商店街を全滅させた功績があります。

・新宿に支店を作るところはキツイ店が多いという噂は、多分本当。笑。
・この手の話はあまり触れたくない。どっかから恨みをかうので、背中から刺されるのはいやです。

Q;オリエント貿易

・あれはすごい。総額12億資本投下で、実損11億、手数料8億6千万円。預けた金額を分母にして、客が落としてくれた手数料を分子にして「落ち率」をだすわけですが、この場合71.66%。これはすごい。なかなかできるものではありません。
・客殺しを目指すなら、これくらいのランクを目指して下さい。えぐい奴らの間ではヒーローになれます。

仕かける候補が2つあって、迷ったときには2つとも仕掛ける?

・金曜日みたいに限月ごとにばらばらの動きをしたときは、変化日近しです。よく期近高し、期先低いなども特徴的な動きですが、バラバラにこの限月上がった、次の限月下がったとか。

Q:仕かける候補が2つあって、迷ったときには2つとも仕掛ける?

・ほぼ同じ条件で、それがワンセットと言う概念で仕掛けることはよくやる。収益計算もワンセット。
・仕掛けで迷っても、結構最後まで絞り込む根拠はある。それまでのボラティリティとか。よくさや取りの組み合わせは好みだといいますが、本当は最後の最後まで絞り込む根拠はあると思う。

Q:この間は3種類くらい仕掛けていましたね?

・いま8種類。あのときは7種類。組み合わせで見ると3種類と見ても良い。パズルみたいになりますが、すべて単純なパターンの組み合わせ。
・迷ったときは、リズムの一番短いものを重点的に仕掛ける。長めの周期のものは枚数を控えめにすべし。その方が全体のお金を実際に投資している期間も比率も最小限に抑えられる。ストレスもミニマムになる。これはすごく大事な話。
・さや取りのリズムで一番難しいのは投資比率。

・だから最初に1枚というのは、リズム取りでは忘れて、第一弾を多めにする。さらに「のせ」も覚えると効果的。
・相場は本当は「順バリ」です。逆バリは仕込みでは大切ですが、流れに乗る方がもっと大事。だから流れを順バリ、仕込みを逆バリが一番儲かる。
・ルール的には分割は2分割にして、1分割目を1-1よりもリズム取りの場合はあつくする。更にのせのパターンをマスターする。これだけで今までと同じ勝率(正確には少し悪くなる)で、プラス幅が確実に伸びます。

Q:これはいけるパターンだというところで、玉を多めに建てるわけですね?

・yes。あとはのほほんと泳ぐ。これは実はその後本仕掛けになるかもしれないという伏線でもある。鵜飼いが、つないでいるヒモだけで状況を把握して、必要なときに必要なだけ操作するのが理想です。
・大豆で逆さやのときに、嫁姑相場を考えて、期近に売りを建てるポジションは少なめというのも基本です。
・いまは期近にかけて需給関係の影響がサヤの開閉のリズムに影響することを言っています。同限月なら、ほぼ同条件になるという考えになります。
・例えば逆ざやが定着している状態なでは、T8ーK12で期近のT8が納会にかけてK12より買い有利になり、T8買いK12売りをリズム取りで仕掛けてはまっていても、最後に利益になっているという感じ。
・逆にT12ーK6なら、逆ざや定着の今、期近に売りがあってそれも納会に近い、くなるとサヤの開閉のリズム以上に需給関係が影響してきて、広がったまま縮小しないことがあるわけです。
・逆に同じ限月同士でいつまでも広がることがあるのかなとか、いつまでも縮小していることがあるのかなとか、K12って高いな、いやK12があっているので他が全部間違っている可能性があるなとか、頭の中の選択回路で絞り込んでいく。
・だからK12-T12の縮小を取るのでもするかとか、リズムでの仕掛けのポイントがワカランそ、まあ12月までにとれればいいか、くらいではじまるわけです。これがリズム取りより長い周期のさや取りです。
・後藤は前は全部リズム取りで、練習には最適です。リズム取りで200回売買すれば、もう最低限のレベルにはなっています。

・損切りの場合は、放置しておいたら明日運良く大儲けになるかもしれないても実行します。だいたい思惑の逆を行っているポジションが、未来において良い方向に行くわけはないです。

Q:相場師の養成学校というのは世界でどこにもないのでしょうか?

・低位株専門のFAIが日本で唯一? だいたい相場師が他人を啓蒙して儲けさせる義理など何一つないです。
・ただ、相場師の連中は、自分の生きた証みたいなものを残したいんじゃないか。相場の技法を伝えたいという気持ちが根底にはあると思う。
・なんでこんな大事なことを簡単に教えてくれるんだろうという疑問に対する、後藤なりの答えではあります。
・やれるものならやってみろ、という意味もあるかも知れません。

1997-04-19

後藤語録

・さや取りでも相場用語は昔からあって、基本は左が売り、右が買い。2-1なら2枚売って1枚買っているポジション。
・1-1 500> なら、1枚1枚の仕掛けで、仕掛けたときのサヤが500円で拡大→縮小を狙っているというポジション。人によっては500<と帳面に書いている人もいる。
・そして注文した店も屋号でかく。昔からある店(取次店)なら、たいてい記号ですぐ書ける。最近ではアルファベット表示もありますが。
・間違わずにシンプルな書き方なら、自己流でも問題はありません。

1997-04-14

後藤語録

・後藤なんか、昔三菱商事フューチャーズで、最初にさや取りOKだというので注文出し始めて、6回目になって急に、そんなに多くだと困ると言い始めた。今まで5回が良くて、6回目がなぜいけないんだと怒ると、部長が出てきた。
・そうしたら、法人個人を入れて、さや取りの注文を出しているのは、三菱商事フューチャーズではあんただけだと。最初は馬鹿が馬鹿な注文を出していると思ったとのこと。
・そんなことあるわけはないだろう、あんたんとこ商社の子会社だろう、プロもいるだろうと聞いたら、生まれて初めて知ったと真顔で言われた。
・92,93年位の話で、5回目までは10-10だったのですが、30-30にしたらダメ。1ヶ月たたず解約した。後藤開設口座最短記録です。
・大豆みたいなものをさや取りするときには、ミーハーなところに注文を出すことになりますが、ミーハーすぎると問題も多い。
・ちなみにどんな店でも、支店より本店の方が良い。金看板の件もそうですが、どんな客殺しの店でも、本店と支店では、支店の方がプレッシャーがきつい。
・エースの日本橋支店は、設立当時に開設した口座は、6年目の時に、3番目に古い客になったと言われて驚いた。ここは1年で6回も注文を間違えて、そのうえ態度もでかいからやめました。
・ユニコムの新宿支店では、半年くらい前に、300万円もって、1枚からやらしてくれといったら、最低で5枚、貧乏人は来るなと言われた。
・その後、後藤を追い返した若いのと、ユニコムのお偉方が一緒にパンに来たことがある。パンが新宿に移ったと聞いて挨拶に来たという。
・別にユニコムさんみたいな大きな会社のお偉方に挨拶してもらうほど偉くないし、貧乏人ですから帰って下さい、と言う感じで。後藤は一生ユニコムに口座を開くことはないです。

1997-04-08

後藤語録

・ボラティリティがあれば、ゲテモノでもなんでも楽なんですよね。
・外為法が改正されて、国内外の投資条件に差がなくなれば、為替なら大きくお金をぶつけられるので、一生同じものを専門にするなら為替は最適です。

・山前の新しいところには行ったことがないです。
・あそこは社長が相場師ですから、社員を雇うにも、自分が相場で儲けた一番少ないときの金額で給料が払えるサイズにしか会社を大きくしない。要するに社長の相場だけで成立する会社です。
・社員は期待されていないかもしれないですが、後藤の担当の高野さんはお金持ちです。本当は客など一人も来てくれなくてもよいと思っている節がある。
・以前商品会社を紹介してくれと言うおばさんに山前を紹介したら、おばさんはいやだと断られた。2000万円持っているから優遇してくれるだろうと本人は考えていたらしく、パンに苦情がきて困ったことがある。
・前に支店(池袋)を作って商品会社らしいことをしたこともあるのですが、すぐに閉じてしまいました。
・パンは態度がでかいと言われますが、林先生と山前だけには頭が上がらない。

Q:山前に頭が上がらないのはなぜ?

・いわゆる格の違いみたいなやつです。後藤は相場が下手なやつには頭を下げませんから。自然と頭が下がる山前の社長は、林先生に言わせれば「悪魔的に相場のうまいやつ」です。相場師としては尊敬できます。
・まあ、前近代的なところはあって、新しい看板を取らないので、異市場のさやとりをしようとすると、そんなミーハーな注文は他に行ってくれと言われる。後藤は小豆以外山前に注文を出したことがないです。

Q:山前さんはどこで相場を勉強したんでしょう?

・わからんです。手口を見ていると、生糸相場のうまい繊維関係出身、もしくはそこらで覚えたのではないかと見ています。
・ちなみに山前の従業員でも馬鹿は多いです。笑。

1997-04-02

後藤語録

Q:逆ざやのさや取りでは、「期近売り、期先買い」もあるんですか?

・正しくは、逆ざや取りというのが期近売りの期先買いであって、これは順ざやのときも逆ざや  の時も同じです。ですから、順さやのときに期近売りの期先買いのポジションをしても、逆さや取りといいます。これは結構まともな文献でも逆に書いあるときがりますが、実務家はみなこう定義しています。
・逆サヤ期の期近買い、期先売りはおいしのであります。慣れてくるとパターンその3を組み合わせれば、利益率がぐんとアップします。