2001-01-27

タイトル不明

セガその他の規制の件で、みなさまの議論をたいへん興味深く拝見しておりました。
ただ、やや誤解があると思われる意見もあったようですので・・・

まず「規制」とはなにか、そして「規制」が発動されると一般にどういう影響があるのか、
そのあたりを確認し、そしてそれを踏まえて今回のセガの規制の影響について具体的に
考えて行くとわかりやすいかもしれないと思います。

★規制とはなにか

ひとくちに「規制」と言っても、それは大きく分けて2つの意味があります。

1.東証の信用取引規制
これは、信用取引を利用した売買が異常に過熱し、過当投機や混乱を招く恐れがあると
東証が判断した場合に発動される取引規制です。

1-a. 日々公表銘柄指定
1-b. 増担保規制(保証金率のアップ)
1-c. 担保制限(現金保証金の要求など)
1-d. 取引停止

などがあります。普通は1-aまでで、1-b以降に進むことはめったにありません。
ちなみに現在は、丸善と洋シャタが日々公表銘柄になっています。

2.日証金の貸借取引規制
これは、制度信用売り残高が急増し、必要な貸株の調達が困難になる恐れがある、あるいは
実際に困難になった場合に、日証金が証券会社に対して随時発動する規制です。

2-a. 貸株注意喚起指定
2-b. 新規売り停止規制
2-c. 現引制限・現引停止規制
2-d. 買返済制限・買返済停止規制

と、株不足が深刻になるに従って進んで行きます。

なぜ現引きや融資(信用買い)の返済が規制の対象になるのかと言いますと、簡単に言えば
絶対的な売りの多さではなく、売りと買いの差分が問題になるからです。つまり、現引きや
買いの返済で相対的に売りが買いより多くなると、それだけ日証金が外部から株券を調達
してこなければならなくなるからです。(はしょった説明ですけど)

ちなみに、来週月曜日約定分からかかるセガの規制は、正確には
『新規売り停止(2-b)および買いの現引きに伴う融資返済申込停止(2-c)』です。
・・・普通、注意喚起指定があり、その後しばらくして新規売り禁止規制がかかるのが
通例ですが、今回は第3段階まで一気に進んだわけで、これは相当の株不足が現実に発生
していることが推測されます。
現に、最新の日証金残は、

貸株残 7782.1
融資残 1465
差引 -6317.1 (前日比 -1715.9)

となっており、逆日歩も3円ついて、株券調達の困難を伺わせています。

★規制がかかるとどうなるか

通常、東証の規制にしても日証金の規制にしても、公的規制がかかると証券会社は早い段階で
社内規制を敷きます。各社、厳しいところもあればゆるいところもあり、また客の信用度に
よって個別に対応が異なってきますのでいちがいには言えませんが、たとえば
・新規信用取引注文の禁止、または数量制限
・担保率や維持率の引き上げ
・代金の前受け徴収
・現物も含め、全面的な新規売買禁止
など、なるべく取引をさせず、既存建玉は決済を促す方向に持っていきます。
私はネット取引は口座こそあるもののほとんど使っていないので、詳細はわかりませんが、
おそらくネット取引では通常取引以上に厳しい規制がかけられるのではないでしょうか。

先日から『仕手株の売り禁止は上げか下げか?』というのが話題になっていますね。最近は
下がることが多いそうですが、私の個人的な考えでは、その理由は次のようなものでは
ないかと。

1.参戦していた一般の個人投資家(いわゆる提灯)が、手仕舞う方向に動きがちなこと
2.いわゆる本尊、あるいは大口の投資家筋が、規制のさらなる強化を恐れていったん
  手持ちの売り玉に見合う分まで信用買いを減らす方向に動くこと
3.資金いっぱいに勝負している投資家に、証券会社が建玉を削減するよう圧力をかけること

などなど。

ではセガも下がるのか? 私は、必ずしもそうは言えないと思っています。
でも疲れたので続きはのちほど・・・ (^^;

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