2000-03-15

しこり玉さま:

>私見としてはやはり,相場は前者になるべきじゃないでしょうか?
>リスク管理という点で.
>一度大損くらってしまえば,二度と相場に復活できないんですから.

そうかもしれませんね。ただまあ、致命傷さえ受けなければ、相場は
いくらでも挽回の機会を与えてくれますし、やはり人それぞれの
性格に合ったやり方がありますから、、、いずれ、リスク管理(というか
いわゆるマネーマネジメント)については、私なりに思うところを
述べてみたいと思います。

>ブレークアウトを狙うと,株の場合はだましが多いように思うんです.(商品に較べて.)
>ですから,株ではテクニカルがあまり使えない,しかも,証券会社などが相場をリード
>するのでインサイダーだらけ.と言うのが,私の株式市場への感想です.
>いかがなもんでしょうか?

うーん、まず、インサイダーだらけという点については、私は商品先物市場よりは
株式市場のほうがまだましだと思っています。というより、、、そもそも、
商品先物市場は、現物を扱う当業者や商社のニーズの為に出来た市場ですから、
成り立ちからしてインサイダーのための市場とも言えます。彼らだけでは
どうしても売り方が多くなりすぎる(需要家の参入が少ない)ため、取引員会社が
一般大衆を主に買い方として参加させてバランスをとっている、というのが
正直な現状認識だと思います。その証拠に、先物市場にはインサイダー取引規制など
ない(むしろ当業者が極めて優遇されている)のはもちろん、風説の流布や相場操縦なども
事実上野放しになっています。
過日のパラジウム騒動なども、結局、商社筋が「やり過ぎた」のが原因で問題を
大きくしましたが、そこまで問題が大きくならない限り、通常は取引所も見て見ぬ
ふりをするだけです。繭糸や小豆など、トラディショナルかつドメスティックな
商品では、昔から仕手戦の過熱で取引停止や解け合い騒動が起きていましたが、
いつも荒廃した市場のツケを最後に払わせられるのは一般投機家でした。

もちろん、株式市場が透明か、というと、ぜんぜんそんなことはないですよね。
ただ、流動性が高く時価総額の大きい銘柄は力技が利かないため、一部の思惑に
左右されにくい、ということは言えると思います。商品で唯一Goldだけが外電と
現物価格、為替の換算通りに素直に動くのも、同じことではないでしょうか。

次に、ブレイクアウトが騙しに終ることが多いという点についてですが、これは
私も同感です。ただ、よくよく考えると商品でも最近はそういう傾向が
あるように思いますので、単に市場参加者の技術レベルが向上してきて
比較的ポピュラーなシグナルの有効性が薄れてきているだけかもしれません。
もうひとつ考えられる理由は、先物市場はその建玉の99%までが現物の背景を
持たない、いわゆるカラ玉であるのに対し、株式市場の場合、現物取引の方が
比重が高く、しかも(通常は)買いの一方通行なため、内部要因の悪さが価格調整に
つながるのが遅くなるためではないか、ということです。これについては、私もぼんやり
感じているだけですので、今のところ断言的なことは言えません、すみません。

>株式はインサイダーだらけと思ってますので,情けないことですが,投資顧問の情報で
>売買しております.(情けない,トホホ.)でも,それで利益を取ってます.(さらに情けない.)

この世界、勝てば官軍ですので、そういう優秀な投資顧問の助言が得られるのであれば、
きわめて有効な戦略ではないでしょうか。情けない、なんて思いませんよ。

私は、(少なくとも短期売買前提の銘柄については)材料や業績の情報は一切無視して
テクニカル分析だけで判断するようにしています。情報の早さ・確かさで対抗しようと
する限り、我々には勝ち目がないと考えているためです。具体的なデータは
価格と日柄・出来高・信用取組だけです。まれに手口を参照することもありますが。
あと、実は掲示板の書きこみを非常に参考にしています。とは言っても推奨されている
銘柄そのものを参考にするわけではありません。ひとつにはその銘柄の潜在的な人気を
知っておくためです(株価は最終的には広義の需給と人気で決まると考えています)。
もうひとつは仕手筋の介入や大口資金の流入の噂をチェックするためです。手がけている
銘柄にその手の噂が出始めたときは、それが事実であろうとなかろうと、なるべく
手仕舞いの方向で対応することにしています。値動きが擾乱を受け、分析が難しくなるからです。

長文たいへん失礼致しました。

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