2008-11-20

米商業不動産 2009年予測

米商業不動産 2009年予測 - アメリカ/米国・メキシコ 不動産投資日記 - Yahoo!ブログ
アメリカの商業不動産の動向で、一番「信頼性のある」といわれている、Urban Land Instituteの2009年の商業不動産の予測が発表されましたので、ここにまとめてみようとおもいます。

Commercial Real Estate Market to Hit Bottom Next Year, Finds Emerging Trends in Real Estate® 2009 Report
http://www.uli.org/sitecore/content/ULI2Home/News/MediaCenter/PressReleases/2008/2009%20Emerging%20Trends%20Report.aspx

* 70ページにも及ぶフルリポートを読みたい方はoyster@yahoo.comまで直接メールください。

アメリカでは「商業不動産」というと、5室以上のアパート、小売店舗、オフィス、倉庫などが、あてはまります。上記のタイトルにもあるように、「2009年には底を打ちそう」だが、現在の市況はとてもよくない、とのことです。

悪い背景としては、2007年までの過剰流動性により、物件のキャッシュフローに基づく商業不動産ローンも、かなりレバレッジをかけたものが多くなり、債務不履行が増えました。その結果として銀行側もしっかりキャッシュフローのでる物件でないと、ローンをつけないといという状況になっています。

商業物件のタイプ別では、アパート物件は(一軒家の差し押さえ増発による)需要の高まりがあり、2009年もそこそこ好調に推移すると予測されています。しかしながら、小売、オフィス、倉庫などの物件は、景気の減速をもろに受けているので、2009年の予測は非常に悪いです。

商業不動産市場の底入れのためには、以下が起こることが条件になると述べています。

- 不動産を高値で仕込んだオーナーは、収益に基づく現実的な不動産価格を受け入れ、早期売却を図ること。
- 厳しい、貸し出しガイドラインに沿った貸し出しと、The commercial mortgage-backed securities (CMBS 商業不動産担保債権)市場の復活。
- 商業不動産担保債権の政府の貸し出し基準設定と保証。
- 経済の底入れ。
- 一般住宅不動産市場の底入れることで、貸し手側が商業不動産の問題に手が回るようになること。

2009年にねらい目の戦略は以下のとおりです。

- じっくり、「お値打ち」の出物物件を待つ。
- 既存の不動産ローンを割引購入。
- 資金繰りに頓挫している開発物件へ、破格の条件で参加・出資。
- 公に流通しているREITの購入(市場の回復時に、価値が一番最初に上がる)
- 海沿いの人、モノ、金の集まる「24時間都市」に集中する。
- 既存の物件の選別し、長期保有、短期保有物件を分け、長期保有物件の価値のアップを図る。
- 街中の便利なロケーションへ、小売、オフィス、住居の集合不動産プロジェクトの企画。
- 光熱費のコストを下げる、グリーン化を進める。
- アパートは購入もしくは継続した保有; オフィス・ホテルは保有; アパート用土地の底値購入。
- 交通に便利な街中で、開発に失敗したコンドプロジェクトの購入。
- 小売商業物件に関しては、食品スーパーとドラッグストアが旗艦店として入居している、ショッピングモールを選ぶ。

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