2008-11-18

典型的な視聴者

古舘伊知郎氏が「格差社会」を語る気味悪さ
私がNC9のスタッフだったころは、「後説は禁止」が原則だった。たいていの後説はニュース映像でできるコメントをスタジオに振り分けているので意味がなく、テンポが落ちるだけだ。欧米のニュースでも、後説はほとんどない。

しかしこういうドライな演出は、日本では受けない。素材の情報より、スタジオでみのもんたが大げさに憤ってみせるコメントのほうを視聴者(特に女性)は喜ぶからだ。私がNHKに勤務していたころ教わったのは、「典型的な視聴者は、50歳の専業主婦で高卒だと思え」ということだった(politically incorrectだが)。

たぶん民放はもっと低く設定しているだろう。それが市場メカニズムでは正解である。1億人の知的水準の平均値は、当ブログの読者には想像もできないぐらい低いのだ。それに迎合する古舘氏の戦略は正しいが、まともな視聴者が見ていて気持ち悪いということは知っておいたほうがいい。

コメント

私自身は地上波は殆ど見ません。BSニュースの方が淡々としているし、朝は世界のニュース番組を放送するので、今はBSオンリーですね。

逆に私の60代の母は地上波しか見ないし、偶にBSやCATVで見るのは、「こんなもの誰が見るんだろう」と疑問だった通販番組です。NHK「クローズアップ現代」に感嘆し、「世界最大の三流誌」を購読して、世の中が判った気になっています。

こういう人間が選挙権を持っているんだから(しかも投票率が高い)、そりゃあ政治もおかしくなります。また、こうした層はお金を持っているので、そこをターゲットにしたビジネスに流れがちです。従来型マスメディアか足の営業を駆使して、古い脳に訴えかける手法です。それじゃあ、この国ではITを駆使したグローバルなビジネス、なんてものは発展しないでしょうね。

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