2008-06-08

日経ヴェリタス・セミナー

日経ヴェリタス・セミナー(6月7日)で話したこと①
日経ヴェリタス・セミナー(6月7日)で話したこと②
日経ヴェリタス・セミナー(6月7日)で話したこと③
日経ヴェリタス・セミナー(6月7日)で話したこと④

Q1:6月6日のNY市場の暴落をどう考えますか?

> 07年8月から08年5月までは、”流動性危機への対応の時代”だった。
> 08年6月からは”ドル安と資源エネルギー商品高の連鎖への対応の時代”になったのだ。

> 投資家のマインドが「悲観から楽観に変わった」だけなのだ。
> だから、ちょっと悪い景気指標が出ると、バタバタと売りが出るのだ。こんな状態が続くのが08年の特徴だ。

> さらには、FRBの戦いに対して、「原油価格は、$139という戦いをぶつけた」のだ。

> さらには、欧米間の金利差を縮小させて、ドル安/ユーロ高を是正するという期待も、6月5日にECBトリシェの「7月にECBは利上げする」という示唆発言で、その期待は吹っ飛んでしまった。
> 1987年のブラック・マンデー前の欧米間の金融政策の非協力状態を思い出した投資家も多かったはずだ。

Q2:国際分散投資のあり方に関する考え方は?

> お金に働いてもらう。
> しかも、世界中で儲かりそうな場所に出かけていって働いてもらう。
> いつ、どこで働くべきかを感がえるのが国際分散投資だ。
> 私は、名目GDP成長率が高いところに投資をすべきだと考えている。

> 株価も、給料も名目の世界の生き物だ。

> ただ、マクロ的には、そしてその国の内需企業に投資する際は、名目GDPの伸びが高い国の企業は、EPSの成長率が高いハズだ。

> 日本経済がダメでも、BRICsなどで恩恵を受ける、商社海運などが日本株でも有望であることは、Yes! Yes! Yes!である。
> ただし、成長率が高い国は期待も高く、PERが高くなっているので、数年に一回といった感じで、何かの拍子にガタガタと下落することがある。昨年の10月以降、A株が半値になったのは、まさにそういう事例だ。

> 今後5年間の中国の名目GDP成長率を信じるのであれば、今は投資のチャンスだと思う。そうは言っても、理由があるから下がったわけで、すぐに03年~07年夏のようにグイグイ上がるわけではない。底を打ったとしても、立ち上がりの初期は「疑いのほうが大きい」ので、volatilityは大きく、何度も調整局面がくるものだ。

Q3:ベトナムとか随分株価が下落したが?

> 私は、新しい投資に関しては「思ってから、半年は観察に徹する」という主義です。
> 長期的に有望なのであれば、半年待っても魅力はあるハズだと、考えているのです。

> こんなに釣り士がごった返している釣堀は避けたいなぁ。。。。

> 私、ベトナムが嫌いなわけではありません。
> きっと、いつか立ち直ると信じています。

Q4:今後の株式相場をどう見ていくか?

> 普通の非トレーディング投資家は、
> ①ドカンと下がるのを辛抱強く待って、待って、待つ。
> ②十分に調べて、ここなら長く付き合えると判断した会社を2~3社ほど事前に準備しておく。
> ③ドカンがきたら、躊躇せず出動する
> ④一旦、出動したら、自分を信じて、ある程度の短期の上げ下げには動じない。
> という態度が必要です。

> 胆力が必要な時期になっているのです。
> まあ、これが普通の株式投資環境です。

> 土曜の朝のニュースの数は、さすがに多かったですね。
> そんな日に皆様に話ができたことは、うれしく思います。

講演の日に突発的なことが起こって「うれしく思う」ですから、やっぱりタダ者ではないですね。

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