2008-06-23

春山さんの「週末の定点観測」

週末の定点観測 : 全体感①
> 木曜日、金曜日の雰囲気は、世界の株が、ここから▼20%規模の下げがあるという心配に満ちていたような気がした。
> ただ、週末になっていくつかのチャートを作成したり、データを見ていると、アメリカ以外の株式市場がそこまで下げる理由が見当たらないと感じた。

> メリルリンチ証券が実施しているファンドマネージャー調査を久しぶりに読んだ。
> そもそも、この手の調査は、遅行(良くて一致)指標だから、これに基づいて行動したら、統計的には損をする確率が高いと思っている。(裏取りはしていない)
> (1)中国経済に対しては、2003年以降の最低レベル=弱気が最高になっている。
> (2)世界経済に超弱気、2001年前後と同じ程度に弱気
> (3)ロシアに超強気、アジア・インド・中国に超弱気
> (4)アメリカには、まだ強気度合いが多い。

> ブラジルの資源もあり、農産物もあり、政治(ルラ政権)もOK、格上げもあったという、我が世の春を明瞭に反映しています。
コメント
> 金融占星術、、、そこまではやらないです。
> 事前に予測して当たった事態をみたり聞いたりした記憶が、私にはありません。たいていは、どうにでも解釈できるような『あやふやな言葉』しか提示されないので、恣意的な後解釈が成立しやすい世界だと思いました。
> 相場の世界に入る前に一時的にこった時期があって、それゆえ相場には適応できないと判断しています。
一時的に占星術にこったこともあられるのですか…

週末の定点観測 : 全体感②
> 明日の資源生産国と消費国の会議は、歴史的なイベントなのだと思う。
> 長年にわたって虐げられてきた人々が資源高という環境を生かして、『Equal Footing』を要求しているのだ。
> 世界政治のフェアな発言権、それ相応の決定権を要求しているのだ。先進国(G7、G8)だけで物事を決めるな!、、、そういう事なのだ。
> 今回が、この動きが明確に表面化したという意味では、新しい時代が2000年ごろから始まっていたのだという新時代を確認する会議なのだと思う。そしてこの手の会議は明日で終わりではなく、長期間にわたって継続するのだと思う。

週末の定点観測 : アメリカ
> 今週のアメリカ株の低迷に関しては、回復のめどが立たないアメリカの消費活動が一番の悪材料だと思う。

> グーグルは、マイクロソフトがヤフーの完全買収をやめた時点で、相場的には終わったとお伝えしたが、その考えは変わっていない。終わったものは終わったのだ。

> 2008年は、アメリカ株は不要。。。方針に変更なし

週末の定点観測 : 為替
> 現在はベトナムは結構危うい状態になっている。外貨準備が、貿易決済の必要量の2.8ヶ月分しかない状態だ。投資ポジションを含めて外貨が流出するリスクはある。
> 帰趨は、投資家の行動にかかっているとも言える。
> 95年~96年のタイ危機の時も同じような外貨準備になっていた。

> ユーロは不必要に強い状態だと思います。サブプライム問題が無ければ、ドル売り/ユーロ買いのペア・トレードの相手として、コレほどまでに買い進まれることは無かったでしょう。
> ドルが秩序だった下落をする限り、ユーロ買われすぎの修正はどこかで始まりますが、"どこ?"を当てるのは株より困難です。株にはPERがありますが、為替には世界の投資家が共通に使えるvaluationツールが無いからです。ゆえに、かなりの行き過ぎが生じます。

> ・ベトナムは短期の借入金が少ない。
> ・ベトナムか外貨を持ち出すことについては規制されているため、容易に持ち出すことが出来ない。
> 短期の借入の少なさと、外貨持ち出し規制ですが、私は『事が大きくなったら、焼け石に水』だと思います。これまで、何度も『+++があるから大丈夫』に類することは、ブローカーや運用会社から、聴かされてきました。
> でも、ダメでした。ブローカーや運用会社は『売り=預かり資産の減少=彼らの利益減少』なので、”売りをフェアに判定できません”。
> 売りは投資家自身で判断するしかありません。これは個人でも機関投資家でも同じです。

週末の定点観測 : 日本
> そういえば、『ワンルーム・マンションに投資しませんか?』って電話が今日も来ました。まともなマンション開発が無理になると、投資用のワンルームに切り替えてでも、仕込んだ土地のコスト負担から何とか逃れようとするものです。これからワンルームの電話が増えるかもしれないです。

週末の定点観測 : 中国
> 鄧小平の南巡講和の後に、相当人民元を安くしましたから、余裕は大きいのです。
> 05年に野村のレポートに掲載されていたチャートです。
当時は、日経新聞にも長期チャートが出ていました。
> これを見ると、南巡講和の直後は、1US$>6RMBだった事がわかります。最近の中国とアメリカの競争力を考えると、1US$=4RMB程度は想定できそうだと感じております。

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