2008-07-17

米株の不安心理指数、混乱のピークアウト見極め

CyberAgent FX [MarketWin24]
米株投資家の不安心理を映すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のS&P500ボラティリティー・インデックス(VIX指数)は16日に大幅に低下した。米銀ウエルズ・ファーゴ決算が予想を上回ったことなどから金融不安が後退し、25.10ポイントと前日の28.54から切り下がっている。
前日比では-3.44の大幅低下となり、3月以来の急低下を記録している。為替相場では信用不安の一服を示し、ドル/円、クロス円でリスク許容度改善による金利差要因の円安・外貨高を支援する材料となっている。

その前の15日には金融不安の高まりなどから一時30.81まで上昇。ベアースターンズ危機直後の3月18日(32.24)以来の信用不安の高まりを示したが、昨夏以降の信用不安局面ではVIXの「30超え」が動揺のピークとなっている。そのため今回も15日までのVIX急上昇が「悪材料の織り込み一段落」と「最悪期の陰の極」となったかどうかが注目を集めている。

なお、昨夏以降の金融不安では、VIX指数が急上昇する場面が混乱のクライマックスとなり、その後は米国株は反発局面へ。為替相場でも「リスク回避の円高」から「リスク許容度改善の円安」に振れる転換点となってきた。
その意味で現在も、混乱クライマックスによる株反発とドル/円、クロス円での円安局面入り(外貨の底値買い好機)を見極める重要局面に移行している。
なお、昨年8月以降のVIX急上昇(=信用不安の高まり)局面におけるVIX指数の日中高値(左側)と終値(右側)は以下の通り。

08/13/2007 28.02 26.57
08/14/2007 28.29 27.68
08/15/2007 31.76 30.67
08/16/2007 37.50 30.83 (混乱ピーク)
08/17/2007 31.46 29.99 (日中高値が低下)
08/20/2007 29.95 26.33

11/07/2007 26.85 26.49
11/08/2007 29.15 26.16
11/09/2007 28.84 28.50
11/12/2007 31.09 31.09 (混乱ピーク)
11/13/2007 27.50 24.10 (日中高値が低下)
11/14/2007 27.03 25.94

03/12/2008 27.25 27.22
03/13/2008 29.62 27.29
03/14/2008 32.89 31.16
03/17/2008 35.60 32.24 (混乱ピーク)
03/18/2008 32.24 25.79 (日中高値が低下)
03/19/2008 29.95 29.84

07/09/2008 25.39 25.23
07/10/2008 26.62 25.59
07/11/2008 29.44 27.49
07/14/2008 29.30 28.48
07/15/2008 30.81 28.54(混乱ピーク?)
07/16/2008 28.32 25.10(日中高値が30到達後に低下)

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