2008-07-27

混乱の中で学ぶ。

元機関投資家の「株で生活する方法」 投資日記: 混乱の中で学ぶ。
> 現在のような混乱の色彩の強いマーケットに入ることにはためらいのある方に私がひとつお勧めしたいと思うことは、単純ですが「この混乱の状況から次の局面が定着するまでの過程を、できるだけ近い距離から、よく見ておく」ということです。
> それは日々の新聞・経済誌などを(出来れば複数の視点から書かれたものを)定期的に読む、というだけでも構いませんし、可能であれば、自身の環境の中で日々接触する人々が、今のこの状況をどのように感じているのか、などを定期的に、多くの人に、訊ねてそれを蓄積していく、ということも有益だと思います。
> いずれのやり方を採るにしても、現在のように、市場の多くの人々が不安や悲観を抱えている局面というのは、頻度でいえばそれなりに貴重な体験ですから(マーケットというのは歴史的に感情の起伏が激しいものですから、楽観と悲観をおおむね数年おきには繰り返しているわけですが、それでも毎年見られる訳ではないので)、
> このような状況で、「実際の経済状況はどうなのか(これは、ある程度経済のデータなどを継続的に確認することで得られる、おおむね「事実」に近いもの)」と、「それに対して、人々の見方はどう揺れ動き、どれくらい実態からズレるものなのか(これは、「事実」に対して、人はどのように見るのかという「反応」と、それによって生まれる、「事実」と「反応」の差異。そして通常はこの差異が大きな投資の機会をもたらす)」などを出来るだけ実体験として集め・吸収し、それを自分の経験のデータベースに蓄積しておく、ということは、
> この先も生じるはずの将来の投資機会をきちんと活かすために、そこで頭での理解だけでなく、正しいと思われる通りに実際に動くことのできる胆力を備えるために、とても重要ではないかと私は思います。
> 今回の弱気相場がいつ、どのような形で終わるかは誰にも分かりませんが、その過程をしっかりと見つめ次に活かせる学びを得た人と、そこで「見られる側」として慌てふためいたままこの局面を過ごし終えてしまった人や、危なそうなので離れ、関係ないので火が消えるまで状況を把握しなかった人との差は、長い目で見た際にとても大きなものとなっていくのではないでしょうか。

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