2008-07-31

穀物とエネルギー

穀物高騰は、燃料との奪い合いが原因らしい
> 価格の予想外の大幅な変動は、予想外の買い手、売り手の出現によって引き起こされる、、、という当たり前のことを、実業に携わる人は言っていた。
> ①世界の人口増加
> ②新興国の経済成長による食生活の変化
> これらは以前から分かっていたので相場に織り込まれていた。しかし、
> ③バイオ燃料としての需要の急増
> これは、まったく相場に織り込まれていなかった。
> 現状でも、ほとんどの場合、補助金が無ければ穀物を燃料とすることは経済的にペイしない
> 政治的に演出された穀物高騰だという面を持っていると感じる。

アメリカの「エネルギー・セクターのパフォーマンス」を振り返る
> サブプライム問題が大問題になったので、資金が民族大移動的にシフトした、主として金融から逃げて、エネルギーに向かったという解釈は、多分当たっていると思います。
> 先週来、イラン、イラク関連で平和に向けてのニュースが出始めています。
> 後々思い起こせば、あれが反転に始まりだったという可能性がありますので、非常に注意深く観察が必要な時期にさしかかりました。

> 新興国すら原油消費量が予定を下回りそうだ、、、、これは、ァイナル・ブローのために必要だと思います。
> なぜなら、先進国だめでも、新興国があるさ、、、で走ってきた資源エネルギー相場だからだ。

食料、飼料、燃料の戦い①
> ポイントは、農産物が、食料、飼料、燃料の間で奪い合いになっていることが原因だった。
鶏急ぎ-来たる鶏肉の時代
食料、飼料、燃料の戦い②
> 肉を食いすぎて、生活習慣病になって、製薬会社に多額の薬代を支払っている。
> 世界の消費を支えるアメリカ人とは、こういう浪費人たちなのだ。
> 世界を支えるために公共事業として身を犠牲にして浪費していると言うこともできる。

食料、飼料、燃料の戦い③
> 農産物価格の高騰の原因に関しての言い分だが、
> 欧州、新興国:バイオ燃料用の需要増加 + 投機資金の流入
> アメリカ:新興国の食生活の変化 + 世界の人口増加
> と、主張が分かれている。
食料、飼料、燃料の戦い④
> 過去3回の状況を素直に理解すれば、
> ①現状のトレンド(新興国の経済発展による肉食増加)が継続する。
> ②肉生産に使用される飼料用穀類需要(口から食べる5倍規模)が増加を続ける。
> ③飼料用穀類需要(口から食べる5倍規模)に見合う穀類生産量の増加があれば問題は起こらないが、増加ペースが追いつかないと、飼料用と食料用とで穀類の奪い合いが生じ、飼料に使われる穀類の価格上昇が継続する。
> ④この状態に原油価格上昇に端を発したバイオ燃料製造に使う穀類(トウモロコシ、テンサイ、菜種)に対する需要が急増したことが、穀類の価格上昇を加速させた。

> 08年になって以降の動きを見ると、、、
> 牛・・・・・・・・・・+10%程度の上昇
> トウモロコシ・・急騰して、7月になって調整、年初来+30%
> 小麦・・・・・・・・急騰し、急落、年初来 ▼15%
> 大豆ミール・・・急騰して、7月になって調整、年初来+15%
> やはり、バイオ燃料に関係の無い小麦は、ツレ高が剥げているのだろう。
食料、飼料、燃料の戦い⑤
> 地球温暖化対策=二酸化炭素を減らす=バイオ燃料を使おう!
> このトレンドが急速に出現し、政治的なトレンドとして確定してしまった。
> 通常の製造コストでは、アメリカのトウモロコシから製造するバイオ・エタノールや、欧州の菜種油から製造するバイオ・ディーゼルを、車の燃料にするのはコストが合わない
> しかし、地球温暖化防止、二酸化炭素防止の御旗の元、バイオ・エタノールやバイオ・ディーゼルを推進することを決めてしまった。
> 消費者に、トウモロコシ原料のバイオ・エタノールや、菜種油原料のバイオ・ディーゼルを買ってもらうためには、通常のガソリンやディーゼルに近い価格になるように補助金を出さざるを得ない。
> 補助金は市場経済による価格メカニズム、需要供給の調整、効率化努力、調査研究努力などを妨害する。
> これらすべては、長期的な健全な経済社会生活の発展に必須のものなのにもかかわらず。。。
> 補助金が、「高くても良いから、バイオ燃料の原材料であるトウモロコシ、菜種油をドンドン買う行為を助長」させている。
食料、飼料、燃料の戦い⑥

> 農産物に対する補助金は先進国の特徴だ。
> 1970年代の食糧危機の大増産後に農産物、原油、鉱物資源、などのほぼ全ての価格が20年近くも低迷した。
> この商品価格の低迷の時代、非農業部門の経済は我が世を謳歌した。
> 物が安く製造できたため、製造業を中心に利益が増大し、給与所得が長期間増大し、消費は加速した。
> 補助金をもらって輸出するので、輸出価格は安価でも、農民に痛みは無かった。
痛みは、ダンピング農産物が流れ込む国、補助金をもらっていない国の農民に降りかかった。
> 欧米間で溢れたダンピング農産物は、主として発展途上国へ流れこんだ。
> 政治的に弱者であった発展途上国はなすすべを持たず、発展途上国の農業は疲弊した。
> 先進国の農業への補助金が、途上国の農業を破壊したのだ。

snowbeesさんが沢山の資料を紹介してくださりました。
飼料イネに関する農水省のペーパー
貴重なリン資源を確保せよ!【NSJ日本証券新聞ネット】
畜産草地研究所 | 養豚で発生するリンの再利用技術の詳細について
気まぐれニュースピックアップ
帝国書院 | 統計資料 統計地図  小麦の生産トップ10と日本の輸入先
The Oil Drum | Peak water in Saudi Arabia
Lebanonwire.com | Saudi Arabia: Buying Food Security With Petrodollars
Lebanonwire.com | Saudi Arabia: Buying Food Security With Petrodollars

0 件のコメント:

コメントを投稿