2008-10-07

2002年のボロ株

今日は買いでしょ。
恐慌の恐怖は資本主義社会に付きもののようなもの。バブルと大恐慌の間で激しく痙攣するしかないんだよ、この世の中は。恐怖の中でチビリながら買って、歓喜の恍惚状態の中でみんなが狂ったように買い焦っているときに、悠然とパーティー会場から背を向ける余裕のあるトレーダーでいたいものだと心から思う。

仮にですけど、2002年の株価どん底の時期に、鉄鋼、海運、非鉄、造船などの100円以下のボロ株を20銘柄適当に10万円ずつ買って、2007年に売ったらどうなったでしょうね。鉄鋼、海運などで僕がこれまで弄ってきた銘柄を適当に選んで、2002年の安値と2007年の高値とを並べてみますね。

5405住友金属    36円   771円
9132第一中央汽船  20円  1,221円
7004日立造船    19円   266円
7007佐世保重工   67円   881円
5480日本冶金工   12円  1,713円
5631日本製鋼所   50円  2,425円
5707東邦亜鉛    87円  1,267円

こうやって並べてみるとやっぱりちょっと驚くね。2002年、僕はかろうじて資産2,000万円に達したばかりだった。それから6年間、毎日、マーケットに張りつき状態で大量のブログを書いたりして、必死でマーケットの声を追いかけながらなんとか十数倍に膨らませたわけですけど、僕がそうして必死になって勝ち取った程度の利益だったら、ボロ株ひたすらホールドしてたら余裕で獲得できたわけだ。

仮にですよ、2002年の11月に「そういやぁ、最近株価が下がってるらしいね。久しぶりに株式欄でも見てみるか。なに、住友金属が36円。いや、これはないだろう。住金が倒産するわけないじゃん。シームレスパイプとかいろいろ技術のある会社だったよなぁ。ためしに1,000万円ほど買ってみようか。」と買った投資家がいたとします。

そのまま株はほったらかし。相場のことなんて忘れたっきりでハッピーな日々を送っていて、ふと2007年の7月に、「そう言えば、5年前に株を買ったよな。今どれくらいになってるのかな。なに、700円超えてるのかよ。びっくりだね。じゃあ、全部売ってしまおう」って全部売ってしまったとしたら、はい、軽く資産20倍!

特別な技術を持った新興企業でも、情報通だけが知っている仕手株でもなんでもない。5405住友金属ですよ。そうしたフツーの会社の株を、絶望の中で買い、歓喜の中で売ったら資産20倍。僕の負けだったという。

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