2008-10-21

効率的市場の世界観

金融日記:すべての経済はバブルに通じる、小幡績
1.教科書の中ではボラティリティーは一定だと多くの場合仮定されるが、ボラティリティー自体狂ったように動く。

2.証券の価格は将来のキャッシュフローをディスカウントレートで割り引いたものと言う唯一無二の価値に収束すると言うが誰も本当の価値なんて分からないし、収束するどころか絶望と過度の楽観の間を価格は極端に揺れ動いたりする。

3.そもそも価格と言うのは価値の推定値ではなく、時に価格の動きそのものが価値を破壊することもあれば、価値を膨張させることもある。

4.バブルと分かっていても儲けるためにはそのバブルに乗っていかなければいけないし、逆に安すぎる価格になっても売らなければいけないことがある。

私個人の意見
マルキール氏は、アクティブ運用の成績を丁寧に調べて「コンスタントに指数に勝てる運用者は殆ど居ない」という実態を報告した、そこまでは納得できます。
それを「多くの凡人(凡庸なプロも含む)が思いつくようなことは、それが正しかろうと間違っていようと、皆思いついて織り込み済み」という身も蓋もない言い方をせずに、 「市場は全ての情報を正しく織り込むからだ」なんて妙に格調高く理由をつけるから胡散臭くなって、行動ファイナンスとか色々湧いて来るわけです。

市場が効率的でなかったとしても、それは即座に私が指数に勝てることは意味しませんので、勝てそうなら自分でやるし、勝てなさそうならETFのバイアンドホールド。
マルキールがねらーなら、効率的市場仮説に対する反論を「釣れた釣れた~」と笑っているかもしれません。

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