期待裏切り

期待裏切り　：　ＮＹやワシントンの銀行はつぶれても、オラが州の銀行だけ守れば良い

朝おきて驚きました。
共和党議員の反対が多くて否決されたようです。

アメリカの歴史の本を読んでいると、『ワシントンやＮＹの連中は・・・』というフレーズが頻繁に出てきます。
州（Ｓｔａｔｅｓ）と連邦政府（Ｆｅｄｅｒａｌ）の確執、対立です。
銀行も例外ではなく、昔は、州外の銀行が入ってこれないように制限されていましたし、州ごとに独自のお札が発行されていました。

今回も、ＮＹやワシントンの傘下の金融機関のしでかした問題なので、オラが州の銀行に被害が及ばない限り、オラが州の資金（＝税金）を使うことは許さない！、、という長年のクセが出たのです。

特に選挙で落選しそうな共和党議員は、ＮＹやワシントンの住民に投票してもらうわけではなく、地元住民に投票してもらうわけですから、『こんな法案に賛成できない！　皆さんの払った税金は皆さんのために使います』という感情論に流されてしまうのです。


銀行はつぶれてしまえ！
銀行に血税を入れるな！
俺たち庶民の生活には影響ない！
株や不動産は、一部金持ちのものだ！
銀行員は、１０年間タダ働きをしろ！
今朝は、そんな風潮がメディアで流行した当時の日本を思い出しました。

経済はつながっていて、影響もつながっているのに・・・・

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民主党 賛成140 反対95
共和党 賛成65 反対 133 棄権1
計 賛成205 反対228
DJIA -777.68(-6.98%) BKX -15.38(-20.82%)
VIXは46.72で過去最高値を更新

下落幅は過去最大で下落率はブラックマンデー以来らしいですが、
まさか"ブラックマンデー"の再来を拝めるとは、、、

うちのドイツ系アメリカ人主人は理系、借金嫌いで車は現金購入、家のローンも繰り上げ返済し8年で返し、保有株はバフェット銘柄と堅実な男です。

今回の救済案には大反対で、住宅ローンも貸し渋りで銀行がローンを組んでくれない、家の値段がまだ下がると説明しても「投機目的や頭金も貯めず家を買ったやつらとそいつらに借金させて儲けたやつの尻ぬぐいをするくらいだったら不景気でいい！」と言ってます。　

大企業も短期借入に苦労していると言っても「俺には関係ない！」、こんな人が多いのだと思います。　今夜帰宅してマーケットの状況を知れば「401Kの投信を解約して国債にする」とか言いそうです。

主人はダウが$777下がったと知ってもあまり反応しませんでした（私が普段から慌てた人が底で売って利口な人が拾うと言っているせいかも）取りあえずは様子を見る姿勢です。

先ほど速報が有り明日上院で投票が行われるそうです。
報道について（ワイドショー系は見てません）今日各ニュース局ではFAが視聴者の資産相談に今のようなマーケットにどう対応すればよいかのアドバイス、それから両党の反対派がTVで反対理由と代案を語ってた番組が多かったです。

CNBCは当然Wall St視線の意見が多く、今日誰かがディベートの中で「ベイルアウトではなくインベストメントと呼ぶべきだ」と言ってました。

CNN、グレンベックの番組で昨日と今日救済案否定のフリーマーケット信奉コメンテーターが出演。ラリーキングに出演していたベンスタインも救済案反対、アンチ救済案派（共和党支持者）の意見は「ポールソンに白紙小切手を預ければ政府買取価格は市場より高くなり、他国籍銀行アセット買取も含まれる、$700bnが返済されない可能性の方が高い、不況を覚悟して市場原理に委ねるべき」民主党反対派や救済支持派も出演していたと思うのですが見逃したかも知れません。

昨夜のニュース、FOX、NBC両地方局のキャスターは現在のクレジットクランチが続けば住宅、学費、オートローンも借りられなくなるので何らかの救済案が早急に必要だと冒頭にコメント、否決について街頭インタビューの回答は若い層が「不景気になってもWall St救済には反対！」中年層「もめてないでどうにかして」リタイア層は「議会に憤慨」でした。

投信の含み損を少しでもカバーする為デイトレも頑張ってます、以前はOILのチャートを開いてましたが最近はCNBCをBGMにVIXを見ながらトレードしてます。

先ほどネバダの議員がダウの急落を見て狼狽した有権者から昨日「救済案をなんとか通してくれ」と言う電話が多かったそうです。　
上院の投票は今夜、下院は金曜になると発表が有りました。
先ほどフランス政府が同じ様な救済案を提案したとのニュースを受けて反発しました。