2008-10-09

協調利下げ

欧米6中央銀行、0.5%の協調利下げ 国際ニュース : AFPBB News

【10月8日 AFP】米連邦準備制度理事会(FRB)、欧州中央銀行(ECB)など主要6カ国の中央銀行は8日、世界的な金融危機に対処するため、0.5%の協調利下げに踏み切ると発表した。同日、英政府は大規模な国内銀行救済策を発表している。

 協調利下げするのはFRB、ECBのほか、英イングランド銀行(Bank of England)、スイス国立銀行(SNB)、カナダ中銀(Bank of Canada)、スウェーデン中銀(Riksbanken)の6中銀。

 6行は共同声明で「流動性の供給など前例のない協調介入で、金融市場の緊張を緩和する」と強調した。また、金融ひっ迫状態により需要が下がったことから、原油などの商品相場のインフレ圧力も軽減されつつあり、「国際的な金融緩和は一定保証された」としている。

 日銀は6行の協調に対し「強い支持」を表明したが、利下げには加わらなかった。

だけどEUは一枚岩ではないそうです。
どうすりゃ良いのか? - 地球の裏からまじめな話~頑張れ日本
【記者:Simon Kennedy and John Fraher】
10月8日(ブルームバーグ):欧州連合(EU)の各国政府が深刻化する金融危機に対し、共通の対処策を打ち出すことができず、英国とスペインの両国は自国の金融システム保護に単独で動き出した。
 事情に詳しい関係者3人によると、英国のブラウン首相は、経営難の銀行への公的資金による資本注入を含む救済策を用意している。また、スペインは7日、最大500億ユーロ(約6兆8200億円)を投じて銀行の資産買い取りを進める計画を発表した。
 4日にはパリで欧州首脳会合、6日はルクセンブルクでユーロ圏財務相会合がそれぞれ開かれたが、金融危機に対処する共通の対策を打ち出すことはできず、英国とスペインの両国は単独で金融システム保護策に動いた。
 イタリアとフランスの両国は米国の金融安定化法に倣った救済基金の創設を提案したが、ドイツの反対で実現しなかった。また、欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁も法的な制約から介入する権限がなく、単独で金融安定化策を発動する国が今後、続出する可能性がある。
 ドイツ銀行のエコノミスト、マーク・ウォール氏は「市場はもっと各国共通の措置ないし米国並みの政策を望んでいただろうが、欧州には米国と同じような連邦制度は存在しない」と指摘する。27カ国から成るEUは共通の政策を打ち出すのに難航し、国境を越えて活動する巨大銀行が破たんしかかっているときに、共通対策を打ち出せないリスクが高まっている。
 また、欧州にはポールソン米財務長官やバーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長のような中心人物がいない。トリシェECB総裁はそのような役割にふさわしい人物だろうが、米銀JPモルガン・チェースによる証券大手ベアー・スターンズの救済買収を後押ししたバーナンキFRB議長のように、金融機関を救済する権限がない。トリシェ総裁は7日、「われわれは銀行の経営問題に介入することができず、できることには限界がある」と述べた。
 メリルリンチ(ロンドン)の欧州担当チーフエコノミスト、クラウス・バーダー 氏は、ECBにも将来、複数の国にまたがる銀行の救済権限が付与される可能性があるとしているが、近いうちに実現する可能性は低い。各国協調による銀行救済策がないことで、既に低迷している欧州経済に一段と下押し圧力が掛かる恐れがある。

コーディネーションの失敗 - 池田信夫 blog
> Diamond-Dybvigモデルには、利子率は入っていない。取り付けは金利と無関係だからである。したがって、いま起きている世界的なパニックに利下げで対応するのはナンセンスだ。必要なのは、健全な証券と悪い証券を選別してリスクを分離するため、発行体の財務状況を徹底的に開示する透明性である。このためには、政府の資金供給を受ける条件として財務状況の開示を義務づけ、資本不足の銀行には強制的に資本注入する必要がある。市場にまかせていては、悪い均衡から脱却できない。

韓国・香港・台湾が利下げ、主要中銀に協調 金融市場の混乱抑制
韓国、香港、台湾の中央銀行は9日、政策金利の引き下げを発表した。韓国銀行は政策金利を0.25%引き下げ、年5.00%とすることを決めた。韓銀は8月に物価の上昇抑制を主眼に政策金利を0.25%引き上げたばかりだが、利下げで金融市場の混乱抑制を狙う。米欧や中国などの主要中央銀行による同時利下げに協調する。

 香港金融管理局(HKMA)は公定歩合に当たる基本金利を0.5%引き下げ、2.0%にした。HKMAは8日に1%の利下げを発表したばかり。香港ドルは米ドルに連動しており、基本金利は米国の金利に追随する仕組み。米国の緊急利下げにより、自動的に利下げの幅が広がった。

 台湾の中央銀行は公定歩合を0.25%引き下げ、年率3.25%にすると発表した。利下げは9月26日に0.125%引き下げて以来。世界的な金融不安が広がり、台湾でも一部銀行の経営に関する不安が広がっていることに対応する。

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